魚たちの住む水辺には魚以外にも水生昆虫やトンボなど多くの生き物がいる。私の釣りに行っていた川には河畔林があり、その中には雑木林や自然林もある。そういった場所には川とは直接関係はない生き物がいる。子供たちに人気のカブトムシやクワガタだ。そして不人気と怖さで知られるスズメバチもいる。スズメバチは国内に生息する昆虫でも最強クラスの昆虫だが、その中でもオオスズメバチは最強だ。近年はネットの普及で昆虫の中で最強なのは何か?という企画や動画が配信されてそれらを見ることが出来る。その中でオニヤンマ、オオカマキリ、シオヤアブなどはオオスズメバチと食う食われる関係としているものがある。しかし、これらのものは大半がコガタスズメバチ、キイロスズメバチでオオスズメバチはまずない。たしかにオオスズメバチがオオカマキリに捕らえれたものもあるが多くは、またはほとんど全てが背後からの不意打ちで正面からまたはまともに戦ってはオオスズメバチには勝てない。さらに問題なのは昆虫に詳しくない人がアシナガバチやキイロスズメバチ、コガタスズメバチをオオスズメバチと誤認してネット上で配信していることだ。また、以前ある釣り人が霞ヶ浦で釣りをしていてオニヤンマがいたとブログで言っていたが画像はウチワヤンマであった(かつて霞ヶ浦、北浦で良く見られた)。このように昆虫の種も分からず調べずでただ他種のスズメバチをオオスズメバチとしてネット上で拡散させているのである。さらにネット上では昆虫格闘技のようなものも配信されているが温和な昆虫や攻撃性の低い昆虫やオオスズメバチのように飛びながら攻撃するような昆虫を狭い容器の中で無理やり戦わせ勝者を決める「バカ企画」も昆虫の強弱を誤解させている。近い将来このような「バカ企画」が生き物虐待として規制されるように個人的には強く望む。話をオオスズメバチにもどすが実はスズメバチ類は生活圏の主は木の樹液などであるが水辺に水を飲みに飛来したり岸の木々の花などにも飛来するのである。主に来るのはキイロスズメバチ、コガタスズメバチや少数だがヒメスズメバチなどでオオスズメバチはこれらの環境ではまず見たことがない。ただこれから秋が深まっていきエサの確保が難しくなっていくとオオスズメバチは他種のスズメバチやカマキリ類などを襲うようになるので案外水辺のそばに河畔林や草木がある場所で遭遇することもあるかもしれない。興味のある人は少ないかもしれないが運が良ければオオスズメバチとオオカマキリの死闘を見ることもあるだろう。ただしカマキリもオオスズメバチに対抗できるのはあくまでオオカマキリでチョウセンカマキリやハラビロカマキリ、ムネアカハラビロカマキリではオオスズメバチには太刀打ちできない。さらにオオカマキリでもあくまで雌ということになる。以前NHKの「生き物地球紀行」の中でチャイロスズメバチがオオカマキリの雄を襲おうとしたがあっけなく一匹が捕まった。ただし多勢に無勢で結果はチャイロスズメバチの群れに負けるのだが一匹ではチャイロスズメバチクラスの大きさではやはり雄のオオカマキリにも勝てない。しかしオオスズメバチならまともに戦ってはオオカマキリの雌でさえ勝てない。魚たちの隣人の中では釣り人やガサガサをやる人にとっては毒性と凶暴性から厄介な隣人だが上手く共存していかないといけない。ちなみに私は子供の頃から生き物好きで虫捕りも良くやったが、そういった環境下でセグロアシナガバチ、クマバチ、ベッコウバチ、ミツバチ、オオスズメバチと様々なハチに刺されてきたが特にオオスズメバチに刺された時は死ぬような思いをして当然医者にいったもののあまりの痛さに一晩ほとんど眠れなかった(;^ω^)。

 

キイロスズメバチ

オオスズメバチ

ヒメスズメバチ

コガタスズメバチ

カマキリは食う食われるではスズメバチのライバルだがまともに戦ってはオオスズメバチには勝てない。また、オオスメバチを捕食出来るのはカマキリ類の中でもオオカマキリの雌ぐらいだろう?。

 

オオカマキリ雌

カマキリ類の中で数少ないオオスメバチを捕食できる種だが、まもともに戦っては勝てない。捕らえるのは背後からなどの不意打ち。

ハラビロカマキリ雌

ムネアカハラビロカマキリ雌

ー番外編ー

マムシ

釣り場によっては周囲に雑木林や自然林がある環境だとスズメバチに刺される危険があるが、このような環境ではマムシにも注意が必要だろう。以前釣りに行っていた川で釣りをしていたある日に川の草刈りをしていた地元の人の話では周囲に雑木林や山があるのになぜか川の土手や田んぼ周辺の草むらにマムシが多く年に何人か噛まれる人がいるのだという。草刈りはマムシが土手の草むらなどに付かないようにするためだとか。画像は地元の川で釣りをした時にそばの草むらにいたもの。現在は大昔と違いよほど山奥に釣りに行かなければ行った先の町に小規模な個人病院ぐらいはあるのでマムシに噛まれても治療は容易なためマムジに噛まれて死ぬ人は皆無だというが毒性が強いので気をつけないといけないことには変わりはない。画像のマムシはまだ子供だったが噛まれる前にその存在に気がついて良かった(;^ω^)。