これからの日本を良くする小さなステップ
これからの日本を良くする小さなステップ
世界的なアーティスト、サイヒロコさんに教えてもらったこと。
成田空港のアートミュージアム、フランスのポンビドー博物館など、素晴らしい作品で知られる、サイヒロコさん。
新建ハウジングの私の連載コーナーで、私がインタビューした記事をご紹介したこともあるし、国交省関連の団体で、セミナーや対談をしたこともある。
サイさんは、アーティストだが、世界も日本もよく知っている。そんな視点から、こんなお話をしてくれたことがある。
「日本人は、意見をしっかり主張しないし、そもそもとことん納得行くまで話し合いをしない」
フランスに彼女が長期滞在して作品を創っていた時に、何度もそうした経験をして、感じたそうだ。
意見を言うことは、相手を否定することでもなく、受け入れる側も、とても自然にそれをまず聞く。
そこで、反論があれば、正々堂々とそれを伝える。
まるで、喧嘩しているかのような議論をたたかわせても、議論が終わり、お互いに納得すれば、お互い晴れ晴れした気持ちになる。
そして、前よりよく分かり合え、友情が深まる。
何も言わないのが、美徳でも、和を取り持つことでもない。
私も、やっと最近できるようになってきた。
***オトナ女子のための、仕事術*** 「女性リーダーたちに、伝えたいこと」
最近、リーダー格の女性たちに、会社という組織の中での、考え方や立ち振る舞い方を教えることがよくある。
というのも、彼女たち自身が「良し」と思っていても、客観的に見ると、実は逆であることも多いのだが、
その状況が俯瞰できていないと、せっかく良いことをしても、社内で認められず、傷つき、無力感を感じる女性たちも多い。
こうした理由で、頓挫してしまう、女性活躍推進プロジェクト、ダイバーシティプロジェクトがどれだけ多いことか。
弊社には、この状態を何とかして欲しいという「立て直し」オファーも、本当に多い。
問題は、なぜ、そうなってしまうか、評価されないかという理由や背景を、彼女たちが理解できていないという点だろう。
〇女性リーダーのための、ワンポイントレッスン1
考えていることは素晴らしいかもしれないが、それを組織で伝える前に、
“誰が主語(中心)になっているか”、一度考えてみると、理解し易いかもしれない。
×自分が主語…「私はこう思います」「私はこうしたいです」
こんな発言は、組織ではありえない。
◎お客さまが主語…「お客さまのために、こう考えます」
〇会社(We)が主語…「わが社のために、みんなのために、こう考えます」
簡単なことだが、実は難しく、うっかりすると、
×「私、明日休みます」×「私、できません」×「私…」と、
「私主語」の連発になっているものだ。
本当にハラハラしてしまって、仕方がない。
この状態を何とかしなくてはならないと思い、微力ながら、嫌われてでも、できる限り、伝えるようにしている。
ストレスの研究とポジティブ心理学で著名な、セリグマン博士が来日!
先日、ストレスの研究とポジティブ心理学で世界的に高名な、セリグマン博士が来日されました。
セリグマン博士は、ポジティブ心理学において、
幸福な状態を構成する、5つの要素「PERMA」を提唱しており、
この5つの要素から、幸せやウエルビーイングを捉えることで、持続的幸福を得ることができると言います。
P=Positive Emotion
E=Engagement
R=Positive Relationships
M=Meaning
A=Accomplishment
講演の内容は、とても良かったと思いますが、
日本のカルチャーや風土に合うかということについては、博士自身も
「合っていなければ、教えて欲しい」というようなニュアンスの発言がありました。
パネルディスカッションでは、
慶應義塾大学大学院、システムデザイン・マネジメント研究科の前野隆司教授から、
日本は、本来「和=ハーモニー」を大切にする国だという発言があり、いたく共感しました。
海外と、日本では、そもそも仕事や家族に対する考え方が異なるため、
そのまま取り入れることは、セリグマン博士のメソッドに限らず難しいと思います。
私たちは、どうも、欧米のものを過信しすぎる傾向がありますが、
論文等について、良い物はどんどん取り入れ研究したいものです。
余談ですが、AIや、世界の動向については、日本は相当遅れているようで、
アメリカのHR関係の仕事をしている方は、
「日本の人事は、あまりにも遅れていて、AI含む、全てに関して後進国になりそうで、怖い」
とおっしゃっていました。
ちなみに、私の師事している教授は、「日〇新聞は、古新聞だ!」と言われており、
私たちは、何を信じてよいのか、不安になってしまいます。
海外のニュースやメディアにも、目を向けなければならないと思います。