オクトパストラベラー0をクリアした後、次に手を出したのは、普段参考にしているゲーム系youtuberがこぞって高評価していた『空の軌跡 the 1st』。
20時間ぐらいプレイした現時点での感想を備忘録的に書いておきます。
日本ファルコム、という知る人ぞ知る老舗ゲームメーカーの作品。
私はそれほど古参のファンというわけではなく、数年前にJRPGで遊びたい作品をやりつくしてしまい、やるものがなくなって手を出したのがイース8・9・10だった、という感じ。
3つともクリアまで遊んだが、ストーリー、作画、音楽、UI、キャラクターデザイン、などなど、どれをとっても「B級」「ダサい」という印象がぬぐえなかった。
同メーカーの作品としてはそれ以来。
しかしこのメーカーのすごいところは、「それでもクリアまで遊べてしまう」というゲームバランスにある。
結局、80点ぐらいのクオリティでまとまってしまう、おそらくそれを狙って作っているところがすごいのだ。
予算の規模からいって、FFのような豪華なグラフィックは作れるはずもない。
キャラクターや音楽も、FF・ドラクエ・テイルズ・ペルソナ等の成功を支えているようなクリエイターやアーティストはいないわけで、どれも、「誰かが作ったものをまねして作った」ものにしかならない。
だったらクリエイティビティで成功する、誰も知らない物語や体験を提供して頂点に立つ、そういうことは最初からあきらめて、「質のいい模倣」「超うまいカラオケシンガー」というポジションを極める、そういうスタンスというかアティテュードというか、そこを貫こうとしているのだと思う。
で、本作。
これも、すごかった。
まだクリアしていないが、ゲームバランスが「ちゃんと遊べてしまう」形でまとまっている。
正直、はじめの3時間ぐらいは、幼稚な画風と会話内容がきつかったし、複雑ではないもののコツを知らないと雑魚相手にもピンチを招く戦闘システムにも慣れず、途中で投げ出す恐れもあった。
しかし、移動・会話・戦闘いずれも高速再生機能が好きなときに使えるとか、UI周りも比較的すっきりしていてわかりやすいとか、慣れてくると戦闘も一度にたくさんの敵を倒せるようになってくるとか、遊びやすさがきめ細かく調整されていて、「ああ、これが作った人の狙いなんだろうな」と感じる要素がたくさんあった。
グラフィックのレベルは相変わらず2世代前、音楽も悪くはないが良くもない、キャラデザインや演出・シナリオ・会話文、どれをとってもそこはかとなくダサい、それなのに、JRPG好きが「やめられない止まらない」状態になる、プライベートブランドが作っている麦チョコみたいな安定感がクセになる。
ネタバレしないように書くが、元ネタや着想が他の老舗JRPGに由来しているのではないかと思しき内容があちこちに散見される。
むしろこれが「パクリ」ではなく「オマージュ」、JRPGというジャンルで覇権を取ろうという気持ちは全くなく、ジャンルの伝統をゲームの構成の中に丁寧に埋め込んでバランスを整えている、という印象なのだ。
気づけばもう20時間遊べてしまっている。
GWの私の時間を気持ちよく溶かしてくれた「これでいい、いやむしろこれがいい」という作風。
スクエニも見習ってはどうか。
続き、遊んでいきます。