転職して、労働時間が以前より長くなり、あまりゲームができなくなった、はず、なんですが、気づけば120時間以上遊んでしまった、オクトパストラベラー0のクリア後レビューです。最初はネタバレなしで行きます。

 

 

  項目別の感想

□ グラフィック

★★★★★

HD2Dも、ピクセルアートも、素晴らしい。

この表現方法にたどり着いたスクエニには期待している。

過去作のリメイクもいいけど、やっぱ新作がないとね。

 

□ 音楽

★★★★★

オクトパストラベラーシリーズは、とにかく音楽がいい。

いまだに2のサントラを散歩中に聴いている。

今作は使いまわしもあったものの、適切な使われ方だったと思うし、盛り上がったので良かった。

FFからの系譜を継ぐ作品として、順調に成長していると思う。

 

□ 戦闘

★★★★☆

最初から最後まで楽しかった。

敵をブレイクする、または強力な技を叩き込む、そのためのリソースをうまく管理する、というゲーム性が、常時8人編成になってより戦略的に味わえるようになった。後列にいれば原則的に攻撃されないとか、少しずつ回復できるとか、そのあたりも遊びやすさにプラスの影響があったと思う。シリーズにおける一つの到達点だと思う。

 

□ シナリオ

★★★☆☆

明るい、暗いの話は別として、単純に「シナリオ」としてだけ見ると、決して出来がいいとは思わない。

しかし、これはこれで、ゲーム性や世界観とのバランスや、「8」という数字のコンセプト(トライアングルストラテジーのコンセプトが「3」だったように)に美しく沿った内容で、うまくRPGとして仕上げた力作だったことは間違いない。

最終的には、この物語に乗っかって戦闘やタウンビルドや寄り道を楽しみつつ、エンディングまで100時間遊べる、というものになっていたので、本作においてはこれで成功、ということでいい。

 

□ キャラクター

★★★☆☆

それぞれ個性はあるし、たくさんいる中から8人選べばいいので、好きなキャラはそれなりに見つかるだろう。

ただ、その分一人ひとりのエピソードは薄まるので、過去作のようにパーティーメンバーそれぞれのドラマに没入することを期待していると、肩透かしを食うだろう。

しゃべらない主人公は別に気にならなかったが、一介の「村人」だった青年が、やがて神に匹敵するほど強くなっていくというガバガバ感は、終始残酷な内容のストーリーを「真に受けない」方向に作用してしまったと感じる。

 

□ UI・遊びやすさ

★★★★☆

シリーズの入門用としても、傑出の遊びやすさだった。

ただし、パーティーメンバーが多すぎるのと、装備品やスキルの管理・付け替えが不便すぎて、一度最適化されたパーティービルドを組むと、面倒くささが勝ってメンバーチェンジできなくなってしまう。ここだけは改善の余地あり。

 

□ 育成

★★★★☆

悪くない。が、特別よくもない。

まず、主人公がジョブチェンジできることにあまり大きな意味がなかった点。

どのジョブもそれなりに有用なので、プレイヤーの自由度は広がるし、お好みのジョブでキャラメイクを楽しむこともできる。

が、ある意味どのジョブにしても困ることがないので、ジョブチェンジをする動機が最序盤以外には一切ない。

私の場合は常に全体攻撃できる&複数弱点をつけるという有用性で、学者にしてから最後までそのままだった。

中盤ぐらいまでは、いろんなジョブをローテーションして育てるゲームだと思って、ナッツ類は全部主人公だけに投入していたのだが。

また、極意化が解禁されてからも、全員に装備させる価値があるような「超」有用スキルを極意化したら用がなくなるので、結果的に大量にJPが余る。

 

□ 新要素・タウンビルド

★★★☆☆

本当は3.5。

ストーリーや「招く」コマンド、収集要素などともリンクしていて、面白い切り口だったと思う。

ただし、ネームドキャラからアイテムを獲得しようとすると、まず街の中に散らばった彼らを探すところから始める必要が生じてしまい、ここはストレスになった。

建物を適当に建てると入り口が見えなくなってしまうことがあるのも良くなかった。

あと、食材と料理。

全種類作ったが、一度も使わなかった。

 

 

  総合評価・採点

89点!

100時間以上、最後までちゃんと遊べる、傑作。

グラフィックも音楽も最高。

戦闘も楽しく、RPGに欲しいものは一通りそろってる。

JRPGで育った方には是非おすすめしたい。

ただ、「神ゲー」かと言われると、惜しくも届かない、という感じ。

理由はこの後のネタバレ感想にて。

 

 

 

  ネタバレ感想

ネタバレしますのでご注意を。

 

さて、では行きます。

 

□ 構成のパッチワーク感

富・権力・名声、それぞれに対応する大悪党3人の討伐

3種の欲望すべてに対応する大悪党の討伐

富・権力・名声、それぞれの上位互換の大悪党が出現し、討伐

指輪をめぐる物語に収斂し、最終章が出現

ラスボス討伐

 

何人も入れ替わる黒幕。

何人も出現する裏切り者。

スマホ版から始まった作品、という条件とも関係ある気が。

ボスを倒して区切りがつくたび、その上位互換が出現して同じ構造の物語がループする。

 

□ 既視感

●神の力が込められた、使い方を間違うとヤバい指輪。

だいたい人間の悪意を吸収する。

 

●銀髪の英雄的剣士が、図書室で自らの出生の秘密を知り、闇落ち。

あれ?既視感が。

セフィロ…

しかもマザコンというところまで同じ。

彼を慕っている後輩がいることも同じ。

 

●常にイノセントな、目の見えない女、人質になる、途中で記憶を失う、拉致される。

※このタイプの女性キャラに感じる妙な違和感がどこから来るのか、まだ説明できない。

声優さんの演技も含め、なんか「そんな奴いねえよ」という感じがする。

 

□ しゃべらないプレイヤーの選択がほとんど何にも影響しない

例えばペルソナのように選択次第で攻略に必要な要素が影響を受けるとか、シナリオが条件分岐するとか、そういうことが一切ない。

「富・権力・名声のどこから攻略するか」という、しょうもない問いに演出を挟む意味が分からない。

 

□ ところどころに見られる致命的破綻

やらかしたことの重大さと残忍さから言って、タトゥロックとサザントスは生かしておけないだろう。

 

バラバラに切断した遺体を送り付ける、という方法で宣戦布告してくるような奴の「良心を信じたい」?

母が自分たちを守るために自ら喉を掻き切り、姉が実の父親に首をはねられる場面をそれぞれ目撃している若い女が、「誰にでも良心はあるはず」などと思うだろうか?

 

サザントスの欲望否定論も、雑すぎるぞ。

最後には他者救済を指向する主人公にも「それだって欲望だろ!」と言いがかりをつける始末。

だったら同じ論理でお前がやっていることも否定されるだろ。

自分自身だけは同じ論理の適用を免れている、これこそが形式論理であり、単なる屁理屈、自己正当化に過ぎない。

そして最後に、母の名を呼ぶことになる。

成仏できなかった人の魂まで利用していた(しかも笑いながら)のだから、動機はどうあれ、こいつも万死に値する。

シグナちゃん、目を覚ましなさい。

あなたの状態を「共依存」と呼ぶのですよ。

 

□ 真エンドのための30人戦闘

これはRPGの歴史に残るレベルかもしれない。

展開としては胸熱だった。

FF6のリメイクを作るならぜひ再現してもらいたい。

30名以上のパーティーメンバー全員参加の戦闘。

だが、これはどう考えてもイベント戦闘。

誰が生きてて誰が死んでるかももはやわからない。

細かいこと考えずに必殺技連発してればまず負けることはない。

 

□ 戦う動機はもつのか?

過去作には8人のメンバー全員に戦う動機があり、その物語に没入するのが魅力だった。

本作、主人公が故郷を焼き討ちされたことに対する復讐はかなり序盤で終わっている。

そのあとは「巻き込まれた」形で「選ばれし者」=「勇者」になってしまい、降りられなくなる。

ほかのメンバーは、ほとんどが何となく旅についてきた面子。

命がけであの世や神の世界まで行って戦う理由なんかないのである。

この点、過去作と比較しても没入感が弱かった。

 

□ メンバー多すぎ、物価高すぎ

何が問題かというと、装備品やスキルを複数のキャラでシェアしようとすると、付け替え作業が必要になる。

これが恐ろしく面倒くさい。

結果、スタメンが固定されたままになり、たくさんいるキャラを使わなくなっていく。

 

□ イベント・パーティーチャットのテンポの悪さ

正直、冗長。

 

□ ピクセルアートだから成立している面も

このグラフィックの魔力、と言ってもいいと思うが、踊り子や商人といった普通の市民がなぜ巨大モンスターや神と戦える力を持っているのか、というそもそもの設定に対するツッコミも、このグラフィックのレトロ感によって気にならなくなるのが不思議。

でも、ゲームって、こんな感じでいいのかもしれない。

 

と、いうわけで、オクトパストラベラー0の感想でした。

実は1も買ってあるので、そのうちやります。

次、どうしようかな。

GWは8連休なんで、また新しいのやります。