ネタバレなしで行きます。

 

  2024年 最大の注目作

待望の新作プレイ。

FF7リバースとともに、今年最も期待していた作品のうちの一つ。

ペルソナシリーズ(以下Pシリ)の制作陣が手掛ける完全新作、メタファー・リファンタジオのレビュー記事です。

どなたかの参考になればうれしいです。

 

結論から言うと、Pシリファンには迷わずおススメできる、かなり完成度の高い傑作でした。

 

私はサブクエ全制覇、すべてのダンジョンは1日のカレンダー消費のみでクリアして、100時間かかりました。

これは時間かけすぎで、早い人なら2周目もクリアできるぐらいの時間だと思います。

その理由は、「MP微回復のフィールドスキルを使いながら雑魚狩りマラソンをやって枯渇したMPを満タンに戻す」という「作業」を延々とやっていたから。

自分、こういう作業がそもそも大好物なんです。

ネットで調べてみた限り、相場は60時間ちょっと、ってところでしょうか。

最初から最後まで見どころがあってよかったです。

 

 

  気になった点

 

先に、気になった点を書きます。

ほとんどスキのない完成された素晴らしい作品でしたが、100点ということはありえないので、気になった点を箇条書きに。

 

①ペルソナとビジュアルもシステムもほとんど同じ。

ちょっとPシリと似すぎているというか、そのまんまのところも多くて斬新さには欠ける

Pシリを遊んだことがない人にとっては新鮮だと思うが、その分攻略の仕方が分からなかったり、カレンダーシステムの制約を理解できずに、コミュ完走できなかったりするかも。

 

戦闘における各種ステータスとは別に、他のキャラとの親密度や、資質(勇気・見識・包容力・説得力・想像力)などのパラメータを伸ばしつつ、期限内にダンジョン攻略とボスの討伐をすることがミッションであり、昼夜の行動を自分で選びながらカレンダーを進めていく、というゲームシステムは、完全にPシリそのもの

正直、仮に「ペルソナ6~リファンタジオ」というタイトルだったとしても何の違和感もない

戦闘システムやUI、グラフィック、キャラデザ、ダンジョンの構成に至るまで、完全にそのまま。

 

「ペルソナ」という言葉こそ出てこないものの、各キャラクターに宿した「アーキタイプ」が持つスキルで敵の弱点を突き、敵からの被ダメやMPの消費を最小化しながら効率よく立ち回ることに主眼を置いたコマンドバトルシステムは、これまたビジュアルやエフェクトも含めてほとんど同じ。

元が完成されているため、同じだからこそ安心して遊べるのだが、ここまで保守的なつくりだと正直言ってワクワクする感じはない。前評判の割に、ずいぶん置きに行った印象だった。

 

②お洒落エフェクトでごまかすロードの頻度&グラフィックのカクつき/ファストラが不便

街もダンジョンもいくつかのマップに分かれていて、隣のマップに移動する度に数秒間のちょっとおしゃれな演出が入るのだが、頻繁に繰り返していると地味にストレスになる。

しかもこの演出のアニメーションがどういうわけかカクつく

ロードの裏で動いているからなのか、よく分からないが、結局ロード時間をごまかすための仕様のように思えた。

 

ファストトラベルもなぜか候補となる場所の順番が煩雑で目的地がなかなか見つけられなかったり、使い勝手が悪かった

ダンジョンには最寄りの街からではないと行けなかったり、一度行ったことがある道を通るときにも目的地の能書きを説明するシーンが挟まったりして、基本的に目的地にたどり着くまでのテンポが悪い

 

③ボス戦ではマスターレベルまで育てたアーキタイプで戦うことが多いため、せっかく経験値を稼いでも意味がない

ボスから入る多めの経験値も、カンストまで育ててしまったので無駄になる。

お金のようにたまって、後から自分で好きなアーキタイプに経験点を振り分けられる仕組みの方が良かったと思う。

→経験値が1000あふれるとアイテムになって返ってくる仕様であることが後に分かった。

しかしこの説明、ゲーム中にあったかな?

 

④アーキタイプ取得の演出は1回見れば十分。ショートカット機能希望。

最近遊んだ聖剣伝説VOMでもそうだったのだが、新しいジョブになって見た目もモーションも変わるときの演出が、ショートカットできない。完成度が高いのに、なぜここに気づけないのだろう?

 

 

  良かった点

 

さて、続いて良かった点を、良かったと思う順番で書きます。

①ストーリー

近年遊んだRPGの中でも、このシナリオは傑出の出来だと思った。

この作品のタイトルの直訳「隠喩~(再)幻想」の意味を考えながらプレイすれば、読み込み甲斐があって味わい深いゲーム体験になると思う

 

我々が過ごしている現実の世界の比喩としてゲーム内のファンタジー世界があり、その世界は醜く、残酷で、救いがない。

※ただしウィッチャーほどグロテスクでも直接的でもないので、かなり甘口な味付けになっている。

 

差別や迫害、貧困や格差、民衆の暴力や政治の腐敗も、しっかり描かれている。

死んだ子供は返ってこないし、無辜の民も平気で処刑される。

宗教は嘘と欲にまみれ、迫害されている人間すらも暴力や他者への責任転嫁の陥穽から免れず、そうした人間の弱さと愚かさに絶望するところから主要なキャラの動機が始まっている(作中に登場する異形のモンスターの名前は「ニンゲン」だ)。

 

それらを解決するのが民主政なのかと言えば、そうではないことが「幻想小説」の謎を追うことや宿敵との戦いの過程で明らかになっていく。

特に、「小説」の存在によって、プレイヤーは自分たちの現実の世界のことを頭の片隅に想起しながら、このファンタジーを味わっていくように誘導されており、この構成がユニークなゲーム体験を生んでいたと思う。

 

サブクエストも単なるお使いはほとんどなく、本編を補完する重要な内容になっていたし、群像的に進んでいく各キャラとのエピソードにも、それぞれに人間らしい苦悩、絶望と希望が込められており、見ごたえがあった。

 

今回はネタバレなしにするので詳しい考察や感想は別の記事に回すが、私はとても楽しめました。

 

②アート/お洒落UI

Pシリを遊んだことがある人にはおなじみのデザイン。

相変わらずお洒落。

画面切り替え時のちょっとした演出なども手抜きなし。

 

③キャラクター

サブキャラも含め、外見も中身も個性的&魅力的。

副島画伯の真骨頂か。

私が好きなのは、ガリカ、キャゼリナ、ベルギッタ、アロンゾ、バトリン(選挙の公示人)、ファビアンヌさん(食堂のおかみさん)、そしてマリア。

宿敵ルイも、セフィロスより好きだ。

正直、序盤でマリアに全部持っていかれた。

なにこのデザイン。天使の羽生えとるやん。反則やん。

もはやマリアの笑顔のためなら王にでも何にでもなりたくなる。

 

④戦闘システム

格下はエンカウントしない、気絶させてから攻撃するのが基本、というのは特別珍しくはない。

弱点や耐性を見極めてターンの行動回数を増やすことや、連携の大技があることもまあ普通。

しかし一度もゲームオーバーにならずに済む難易度でもなく、上記のシステムでMPやHP、アイテムの消費を抑えながら効率よく勝つための工夫をするのは面白かった。

私は最近のアクションRPGよりコマンドバトルの方が好きだ。

 

⑤育成とカスタマイズ

最強アーキタイプがわかり切っているので、結局育成ルートは一択になりがちだが、回復とバフ&デバフは複数のキャラが使えた方が良いので、工夫のしがいはある。

一周目で全てカンストさせたかったが、現実的ではなかった。

 

 

  それでは採点

 

以上、メタファー・リファンタジオ、100時間プレイ、クリア後のネタバレなし感想でした。

採点は…

 

92点

神ゲー認定、あげよう。

 

人によっては「ペルソナの方が上」、「斬新さがない」、「ストーリー(特に後半)がつまらない」、「メタスコアは過大評価」という評価になることもあるようです。

正直、それはそれで理解できる主張です。

 

しかし、「選挙に勝つ」ことが目標に設定されたRPGなんて前代未聞だし、そうした設定でクリエイターたちがプレイヤーに訴えたかったことが、タイトルの回収も含め、非常にユニークで味わい深かったです。

 

さて、次はロマサガ2のリメイクをやる予定です。

これも評判良いので、2024年は豊作ですね。