宮田さんという女子の体操選手が、オリンピックに内定していたのに、飲酒と喫煙がバレて、その結果内定辞退(事実上取り消されたに等しいのだろう)となった。
で、そこまでは、どうでもいい。
私は、オリンピックにも、体操という競技にも、ほとんど興味がない。
利権がらみの大運動会と、マイナー競技。
自分には関係がない。
気になるのは、それでやたらと世間が騒ぎまくっているということだ。
全く本質的でない論点をいろいろと持ち出しては、選手を罰する人間と擁護する人間に分かれて勝手に吹き上がっている。
19歳での飲酒と喫煙?
そんなの誰でもやってるだろ。
それは法律違反。
しかし、成人年齢が18歳になったのに、酒とたばこはなぜ20歳のままなんだろう?
中途半端すぎ。
こういう半端な法律にしているから当事者が自覚しそこなう、ということはあるかもしれない。
少なくとも、この法律に違反しているからと言って叩いている奴は馬鹿だと思う。
誰かを罰したいだけ。
なぜ自分の中にそういう衝動があるのか、一度じっくり反省して、自己分析したほうがいいと思う。
前述の通り、お前には何の関係もない話だろ。
一方、オリンピックに出るぐらいの選手になると、競技団体やらJOCやらとの間で一定の「ルール(規約)」があるらしい。
このルールの重さみたいなものについて、ちゃんと教育していたのか。
若い選手には半日ぐらい研修でもやっておけば、今回のような(間抜けな)悲劇は防げたのではないか。
何はともあれ、代表選手になって、そういう社会的扱いになるからにはこの決まりを守ってもらう、という書類にサインして、それでルールを破ったら、処分があっても文句は言えないだろう。
こういう部分の弱さというか、幼稚さというか、スポーツの世界「しか」知らずに育ってしまったが故の判断の甘さみたいなものは、若い人にはしばしば見受けられる。
まあ、あのダルビッシュでさえそういう時期あったしな。
正直、競技団体の人間自身も、その世界「しか」知らない人々だったりしそうだし、狭い世界でやっているからそういうしょうもないチョンボで足元をすくわれるんだと思う。
「こんな世間も何も知らないガキが特別扱いされているなんて!」ということでルサンチマンが刺激されるんだろう。
だから、スポーツ「だけ」で生きてきた人は、普通のクソ仕事で小銭を稼いで生きている大多数の凡人の世界を全く知らないということが、メディアに登場する人間(=目立つ人間)として、ある種のリスクになる、ということぐらいは自覚しておいた方がいいと思う。
とにかく、代表選手として交わした約束を破ったから(法律を破ったからではない)もう代表選手ではない、というのは筋が一貫しているので、文句の余地はない。
選手は、まあ、未熟であり、幼稚であり、間抜けであり、傲慢でもあったと思う。
とても大きい代償は払ったので、もういいだろう。
次の人生を前向きに生きられるといいが。
結局、選手も、団体も、それで吹き上がっている連中も、みんな「自分の世界」から外に出られないんだなあ。
こうやって、同じ世界にいながらも、その世界を成立させている条件については配慮し合うことも無く、みんながバラバラに生きている、という現代社会の、ある種の断面が垣間見えたような出来事だった。
その構造の外側で、金を数えている奴らもいるわけだ。