まさかこんなことが起こるとは。

元号が令和に変わってから、本当にろくなことがない。

 

東日本大震災が発生したとき、私は仕事が休みで、昼飯のレトルトのカレーをキッチンで温めていた。

緊急地震速報が鳴って、ぐらぐら揺れ出して、今まで経験したことないぐらい揺れて、慌てて火を止めたら、左右に振られた深めのフライパンから水が半分ぐらいこぼれていた。

 

今日は、キッチンで冷凍の炒飯を炒めようとしていた。

火をつけた瞬間、緊急地震速報が鳴った。

そのあと、ゆっくり、ゆっくり、左右に揺れ出したので、火を止めた。

音もなく不気味な揺れが長く続いて、帰省していた姉がスマホを見ながら「能登半島で震度7だって」と言ったのに驚いて、テレビをつけた。

 

NHKの女性アナウンサーが、必死に情報を伝えていた。

「今すぐ高いところに逃げること!」

と何度も繰り返していた。

「逃げてください」という表現でなかったのは、そういう決まりになっているのかな、という気がしたが、人の生き死にがかかった情報を伝えるという自らの職責の自覚に身震いしているような緊張感が伝わってきた。

何度も何度も、必死に伝えようとしている彼女の心情を想像すると、ちょっと涙が出そうになる自分がいた。

 

津波が来るかもしれない場所で救助作業をしていた消防隊員とか、原子力発電所の職員とか、自分の持ち場で責任を果たそうと必死に戦っていた人が他にもいただろうと思う。

今日一番頑張ったのは、あんただ、と言いたい。

こういう人たちが発揮する誠実さこそが、世の中を支えている。

今の世の中は、こういう人間の精神の尊さを、舐めすぎていると思う。

 

ひとまず津波は注意報レベルに落ち着いたようだから、これ以上酷いことにはならないと思いたい。