パワプロをさんざんやっているが、飽きが来るのでやっぱりRPGもと思い、聖剣伝説3のリメイク版をPS4で遊んでいる。
1995年にSFCで出た作品を、2020年に基本のゲームシステムを変更せずにリメイクする、という発想自体がちょっと嬉しいが、私は「現役時代」には未プレイだった。
だから原作との違い云々を語ることはできない。
が、いくつかのレビューを参照したところ、「神リメイク」との評価もちらほら。
そこまでほめる人がいるなら、やってみようと思い、ダウンロード・ポチ。
ひとまず10時間ぐらい遊んでみた。
大作に比べると低予算のゲームだったということで、まあ、気になるところがなくもない。
気になる点
●ロードが多すぎ&長すぎ
これは本当にもったいない。そんなに容量の多いゲームには見えんが…
●目的地を見失わない代わりにやらされている感の否めない☆印の誘導
●壁に向かって走ると頭が壁に埋まる
●町などで話しかけられる人の位置がマップ上に緑のマークで表示されるが、あまりにも多すぎてマップが緑まみれ。
せめてすでに話を聞き終わった人は色が変わるとか、最近では当たり前の「痒い所に手が届く」仕様にして欲しかった。
●カメラワークはかなり悪い。
というより、洞窟や建物の中など、実に細かく作りこまれている一方で、そこでキャラの動きに合わせてカメラを動かすには、横にも縦にも空間が狭すぎる。
細部までぬかりなく緻密に描かれているのに、なんかストレスがたまる。
●ムービーでの会話スキップ、「セリフごと」でなく「カメラ割りごと」に飛ばされるので、迂闊にスキップして重要な場面を見逃すことも。
●ストーリーは、まあ、原作通りだからこの内容でも致し方ない。
面白くはないが、当時ですでに3通りのマルチシナリオを実現していたのは驚異的と思う。
せっかく個性的なキャラが6人もいるのに、イマイチ感情移入する余地がない。
まあ、当時の少年(私自身のことだが)はこのステレオタイプの「甘口カレー」がお好みだったのだろう。
●CPU操作の仲間が無能。すぐ死ぬ。
しかし、ゲームとしてはバランスが良く、戦闘も育成もちゃんと楽しめる。
良い点
○グラフィックと音楽には手を抜かないスクエニ。さすが。
○ゲーム性に特化した構成は◎。
「RPGはレベル20から」理論がここでもちゃんと炸裂。
ある意味で、ドラクエ&FFが築いてきたものをいいとこどりして、アクション性の高い戦闘とともに再構成したのが聖剣伝説だったのではないか。
レベル20からダーマ神殿で転職できるドラクエ。
クリスタルを見つけるたびにでジョブが解放されていくFF。
その伝統をうまく受け継いだ聖剣伝説3は、レベル18から「クラスチェンジ」ができるという仕様。
クラスチェンジを覚えた直後から、それまでヌルゲーだった戦闘の難易度が急に上がり、ボス戦では何度も回復アイテムを消費した。※前述のCPUの無能さが大きな要因なのだが。
ちょうどそのあたりから、ストーリーも完全一本道からワールドマップを移動できる状態へ。
草原、海、火山、雪の国、砂漠、森…
王道と言えば王道、ベタと言えばベタ、しかし、CGで描かれた美しい自然に、場面を盛り上げる様々なジャンルの音楽。
亀に乗って海を移動するときの音楽がレゲエとは笑った。
道中で遭遇するユーモラスな画風のモンスターを相手にピコピコボタンを連打しているだけで、この非生産的な時間を何時間でも過ごせてしまう、魔力。
戦闘も、アイテムも、装備も、超シンプル。
これでいいんだよ。
正直、テイルズにしろ、ペルソナにしろ、やたらとアイテムや素材や技(魔法)の種類が多すぎよ。
管理が面倒。
それに比べて聖剣伝説を見よ。
すべての状態異常はアイテム1種でオールカバーという潔さ。
ボタンも最小限。強/弱・ジャンプ・必殺技・アイテム。
本当にね、これでいいんだよ。
それでも敵のパターンが多様なので、ちゃんと遊べる。
遊ばせる工夫が結構緻密になされていて、レトロゲーと侮れないしっかりしたベースがある。
こういう「よいシンプル」をぜひ見習ってもらいたい。(誰に言ってるんだ?)
○ちょっとした発見
聖剣伝説3には「ピーターパンのティンカーベル」みたいな、蝶々の羽の生えた「フェアリー」が登場するのだが、これがドラクエ11のベロニカと同じ声優さんだった。
調べたら、すごい活躍されている方だったんですね。
こういう小さな発見も、うれしい。
6人から3人を選ぶのは迷ったが、結局まずは王道で、主人公デュラン+アンジェラ+リースにした。
ちょっと私が好みでない「異様に露出度の高い女性キャラ」ばかり出てくるのが残念だが、見た目がスケベなだけで中身はあまり色気のある設定じゃないから、まあ、いいか。