うろ覚えなのだが、以前日清の偉い人(たぶん社長)がラジオ番組に出演していて、「カップヌードルは意図的に、量も味も少し物足りなく作ってある。100%満足させていないからこそ、しばらくするとまた食べたくなるのです。」と言っていた。

 

恐るべき狡猾さ。

人間の消費をコントロールする仕掛けが縦横に張り巡らされた世界で、今日自分が何を食べたいと思うかということすら、誰かの目論見の影響を受けているのだ。

これがカップヌードルだからまだいいが、投票行動ともなればもはや「マーケティング」を超えた「陰謀」だとすら思えてしまう。

AIとビッグデータが人間の「自由意志」を否定する未来も、そう遠いことではないのかもしれない。

 

さて、FFが好きすぎてFF論ばかり書いている今日この頃、

PS4で発売された7リメイクのDLC、「インターグレード」がまさかのPS5限定配信だったことがちょっとした争点の一つになっている。

当然ながら「ズルい」「不誠実だ」というリアクションが多く、実際私自身もそう思うのだが、ここでちょっと立ち止まって考えてみたい。

 

そもそも「ゲームで分作」ということ自体、前代未聞のチャレンジだったはず。

以前の記事にも書いたが、それができるのは映画だけ、それも「スター・ウォーズ」「ロード・オブ・ザ・リング」「パイレーツ・オブ・カリビアン」などのビッグタイトルだけだ。(基本的にSFかファンタジーというのも、そういうことなんだろう。)

「ターミネーター」などは最初から続編を作ることを想定されていたわけではないから、分作とは呼べない。

 

前作を見ていなければ続編は楽しめない、ということだから、

例えば3部作で、前の作品を見た人の8割が続編を視聴する場合、2作目を見る人は1作目を見た人の8割になり、3作目を見る人はそのまた8割で6割4分になる。

 

分作でリリースすることが前提であれば、この「リピート率」をどれだけ上げられるかが鍵になる。

今回はそこに「PS4からPS5へのハードの移行」という障壁も存在するのだから、ユーザーが気楽に思っているよりもはるかに難しい、前例のないウルトラC級の戦略が必要になるはずなのだ。

 

原作では描かれなかったユフィのエピソードやキャラクターはとても魅力的で、今後さらに人気が増すだろう。

youtubeで視聴しただけの私は前述のとおり「PS4でやらせてくれればよかったのに!」と思ったのだが、これもまた、「カップヌードル方式」なのかな、という気もした。

リメイク1作目で、一応セフィロスも倒したし、普通のゲーム1本分のボリュームで十分遊べたから、基本的にユーザーは「満足」してしまっている。

そこにあえて物足りなく感じさせる要素を持ってきて、続編がリリースされるまでに「リピート率」を上げておく必要があったのではないか。

ユーチューバーの実況動画が効果的な宣伝になり、また、PS5が手に入らず指をくわえて他人の動画を視聴するしかなかったユーザーは、それにへそを曲げて不買の意思を固めるのではなく、「2作目出たらPS5買うしかないな!」という気になってしまったのではないか。

 

おそらくこの分量では、2部作では完結しない。

3部作以上にする場合、成功のカギは2作目が握っている。

2作目のリピート率が低ければ、作らざるを得ない3作目は失敗確定のプロジェクトになってしまう。

逆に、2作目にも満足した人は、ほとんどが完結までリピートし続けるだろう。

 

FFのファンを自称するものとしては、この壮大なチャレンジが今後どんな形で展開していくのか、ということも楽しみに待っている。