5月の貿易赤字が発表されました。8482億円の貿易赤字
です。
昨年は、東日本大震災、円高、それから原発停止に伴う燃料
の輸入の増加により31年ぶりに貿易赤字となりましたが、
今年も、円高、そして燃料の輸入は継続しています。根本的
に貿易赤字が解消される要因がないので、5月も赤字です。
幸い国全体で見た経常収支は、2151億円の黒字ですが、
この数字も予想より低い黒字額です。
日本は、戦後、輸出によって、経済を再建させ、輸出立国
として、発展してきました。ただ今回の円高は、今までの
円高と違い、ハイパー円高で、総じて電機大手に見られる
ように、大赤字となっています。欧州危機がいつまで続く
かまったく不透明です。その間は、消去法で円高が定着、
企業は国内で生産を維持できないので、ますます海外へ
流出します。
私たちの生活の中でも、かってはメイドインジャパンだった
製品が今では、メイドインチャイナを筆頭に純日本製を
探すのが、いつのまにか難しくなっています。
ここで問題があります。一旦海外へ流出してしまった製造業
が、円安になった時に、日本に戻ってこれるのか?理論で
考えると円安になれば、輸出競争力は回復します。日本に
戻って輸出をすれば利益を得ることができます。
ただ製造業が海外へ流出ということは、工場などを海外へ
作り、国内を閉鎖するということです。工場の生産ライン
を一旦移動させたものを、また日本に戻すのには、多額の
費用が掛かります。それなら海外で生産した製品を、他国
へ輸出、日本へ輸入した方が総合的には利益が出る。
さらに大手企業の下に系列企業があります。現在は系列企業
まで海外へ移転している状態です。ファミリーが総出で移民
したのに、まだ戻ってくる。これは、あり得ないです。そう
考えると、円安になっても思ったほど貿易赤字の解消には
繋がらないのでは?という懸念が生じます。
貿易黒字の優等生だった日本ですが、そう遠くない未来、
気が付いてみたら、いつのまにかアメリカのように慢性貿易
赤字の国になっていた。既に財政は危機的赤字です。双子の
赤字に日本は果たして耐えられるか?抜本的な対策がないのが
歯がゆいです。
(NZドル投資研究会のHPへ)