8年かけて萩尾望都先生の王妃マルゴが完結いたしました。
こう並べると表紙がきれいね、、さすがです。
王妃マルゴ=マルグリット・ド・ヴァロアは16世紀のフランスの王女として生まれ、
その奔放な恋愛歴で有名な女性です。
歴史的には彼女の兄たちの王座着任を巡る様々な事件、特にカトリックとユグノーの宗教対立
(この宗教対立は理解が難しい・・・)、サン・バルテルミの虐殺など。
でもフランス革命などに比べるとあまりメジャーではないのかもですね。ちなみに彼らの時代の後にブルボン王朝時代がきます。
結婚相手さえ自分の意にならないこの時代、それでもマルゴは愛に生きようともがく・・・
歴史的事実を踏まえながら、マルゴの生涯をドラマチックに描く、いつも思いますが漫画家ってすごいですよね。
1年1冊ずつ単行本が発刊されるので、終わった今8年もかかったのか!と
驚きました。
何しろ1年1冊なので、次の巻が出る1年後にはいろいろ内容を忘れてしまっていて、、
なので、今回改めて第1巻から読み返します。
そしてこの読書のお供は、ブルボン王朝の本(図書館で借用)とスマホ。
何しろ登場人物が大変多く、しかも同じ名前の人が沢山出てくる(アンリなんて4人も!)。
気になった人物はこの「お供」で調べ、それを頭に入れながら読み進むのです。
ほとんど史実の世界なので、その人物がどのような人生を辿り、結末を迎えるのか、
歴史好きの私にとって、調べるのは楽しい作業です。
文章だけだと頭に入らない歴史上の人物が、漫画によって姿かたちを与えられると
ぐっとわかりやすくなります。現存する肖像画と比べてみたりもして面白い一人遊びです。
フランスの歴史って難しくて、改めて1巻から読んでもまだ理解できないところがたくさんあるけれど
とても面白いです。
同時に追いかけているのが、山岸凉子先生のレベレーション
ジャンヌ・ダルクが主人公。こちらはまだ結末を迎えていません。
同じく1年に1冊ずつの刊行。
先日の映画といい、たまたまつけたテレビがちょうどジャンヌ・ダルクの話だったりして
不思議な符合を感じます。
フランスの歴史に私は今、とっぷりと浸かっています。