小池真理子『ウロボロスの環』集英社 2025
圧巻の心理小説!
ウロボロスとは、「ものごとが終わることなく永遠に廻り続けることの象徴」
廻り続けることは十字架であるか。
彩和(さわ)、俊輔、そして野々宮の心理の精緻なこと。
その少しずつずれてゆき、
綻びが決定的になる・・・
◆本の紹介
人生を狂わせるほどの秘密ではなかった。
――そのはずだった。
1989年5月、彩和と俊輔の結婚を祝う会が開かれた。
前の夫を若くして亡くし、必死で幼い娘を育ててきた彩和にとって、
それは人生の安泰が約束された幸福な瞬間だった。
後に、俊輔の思わぬ一面を知ることになろうとは夢にも思わず――。
綻びゆく人生における、僅かな安息。
不意におとずれる、密やかな邂逅。
廻り続ける「生」への不安を克明に描ききった、
原稿1100枚に及ぶ傑作大長編。
装丁:川名 潤
