絢爛たる悪と美! 皆川博子『死の泉』早川書房 1997 | 「月球儀」&「芭蕉座」  俳句を書くメゾソプラノ山本 掌のブログ

「月球儀」&「芭蕉座」  俳句を書くメゾソプラノ山本 掌のブログ

第四句集『月球儀』
「月球儀」俳句を支柱とした山本 掌の個人誌。

「芭蕉座」は芭蕉「おくのほそ道」を舞台作品とする
うた・語り・作曲・ピアノのユニット。
    



俳句を金子兜太に師事。「海程」同人・現代俳句協会会員。

 

 

 

 

皆川博子『死の泉』早川書房 1997

 

皆川博子の分岐点といわれるこの長編。

 

ここからご自分の書きたいものが書けるようになった、と。

 

 

ドイツ人の書いた小説を

 

野上晶なる日本人が翻訳したという体裁の小説。

 

時は第二次世界大戦末期、

 

ナチの施設(レーベンスボルン 生命の泉)で私生児を生む、

 

戦後の復讐劇、そこに登場するのは

 

カストラート(去勢歌手)、

 

古城にひそかに隠された名画、

 

悪夢のような人体実験などなど、

 

目もくらむような物語が展開される。

 

 

このところ皆川作品を読み返し、読み返し、

 

もうもうその絢爛たる幻視・幻想の世界にただよう・・・

 

 

 

◆本の紹介

 

第二次大戦末期、ナチの施設〈レーベンスボルン〉の産院に端を発し、

戦後の復讐劇へと発展する絢爛たる物語。

去勢歌手、古城に眠る名画、人体実験など、

さまざまな題材が織りなす美と悪と愛の黙示録。

1997年の「週刊文春ミステリー・ベスト10」の第1位。

第32回吉川英治文学賞受賞の奇跡の大作! 

 

カバー画:横尾龍彦

装丁:中島かほる

フォーマットデザイン:多田 進