皆川博子『死の泉』早川書房 1997
皆川博子の分岐点といわれるこの長編。
ここからご自分の書きたいものが書けるようになった、と。
ドイツ人の書いた小説を
野上晶なる日本人が翻訳したという体裁の小説。
時は第二次世界大戦末期、
ナチの施設(レーベンスボルン 生命の泉)で私生児を生む、
戦後の復讐劇、そこに登場するのは
カストラート(去勢歌手)、
古城にひそかに隠された名画、
悪夢のような人体実験などなど、
目もくらむような物語が展開される。
このところ皆川作品を読み返し、読み返し、
もうもうその絢爛たる幻視・幻想の世界にただよう・・・
◆本の紹介
第二次大戦末期、ナチの施設〈レーベンスボルン〉の産院に端を発し、
戦後の復讐劇へと発展する絢爛たる物語。
去勢歌手、古城に眠る名画、人体実験など、
さまざまな題材が織りなす美と悪と愛の黙示録。
1997年の「週刊文春ミステリー・ベスト10」の第1位。
第32回吉川英治文学賞受賞の奇跡の大作!
カバー画:横尾龍彦
装丁:中島かほる
フォーマットデザイン:多田 進
