あの大女優・岸惠子『91歳5ゕ月』幻冬舎 2024 | 「月球儀」&「芭蕉座」  俳句を書くメゾソプラノ山本 掌のブログ

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第四句集『月球儀』
「月球儀」俳句を支柱とした山本 掌の個人誌。

「芭蕉座」は芭蕉「おくのほそ道」を舞台作品とする
うた・語り・作曲・ピアノのユニット。
    



俳句を金子兜太に師事。「海程」同人・現代俳句協会会員。

 

 

 

 

 

 

岸 惠子『91歳5ゕ月』幻冬舎 2024

 

このあでやかなこと、

 

この華やかなこと。

 

岸惠子 2022年の肖像。

 

女優でありジャーナリストである

 

岸惠子の最新エッセイ。

 

 

その視線の確かさはご自身へもむかう。

 

「高齢者の自覚」のなんと凛々しいこと。

 

 

 

◆本の紹介

 

私に、輝きや翳りを刻んだ人生の物語

忘れ去るにはもったいない邂逅と別離、
この歳だからこそ気づいた生きることの意味……。
溢れんばかりの感慨を込めた「ラストメッセージ」

月日は容赦なく流れ、私は九十歳になってしまった。

(中略)切れた息を深々と吸い、暮れなずむ夕空を眺めながら、

人生晩年の一日にまた陽が沈むと、やるせない自覚をした。
「身体能力は磨り減るものなのよ。

それを受け入れて、結構いい人生だったんじゃないの」
沈みゆく太陽が私にやさしく笑いかける。

「褒めてくれるんだ」。めげない私も、思わず微笑みながら、

入陽のぬくもりに身をゆだねた。
(「高齢者の自覚」より)