ダルトン・ボールドウイン(ピアニスト)&滝沢三重子(ソプラノ)のリサイタルで♪ | 「月球儀」&「芭蕉座」  俳句を書くメゾソプラノ山本 掌のブログ

「月球儀」&「芭蕉座」  俳句を書くメゾソプラノ山本 掌のブログ

第四句集『月球儀』
「月球儀」俳句を支柱とした山本 掌の個人誌。

「芭蕉座」は芭蕉「おくのほそ道」を舞台作品とする
うた・語り・作曲・ピアノのユニット。
    



俳句を金子兜太に師事。「海程」同人・現代俳句協会会員。

 

 

 

スゼーとボールドウイン

 

 

 

 2019年11月にダルトン・ボールドウィン先生の

 

公開レッスンが二期会であり、

ボールドウィン先生のことなつかしく。

 


かつて日仏歌曲研修所(2年間)があって、受講していました。

当時日本のフランス歌曲のオーソリティーの先生方が講師。

 

フランス歌曲とは

 

フランスの詩にフランスの作曲家が曲をつけた声楽曲のこと。

そこで毎週日本歌曲1曲、

 

フランス歌曲1曲のレッスンがあり、

他に文学や美術の講座がひらかれていました。

 



そこにボールドウィン先生が前日リサイタルをされた

美しいソプラノ ローズマリー・ランドリーさんとともに登場。

そのピアノを息遣いが聞えるほどの距離で

聴くことができたのは忘れられません。

 

 

 




 

 


そして声楽の師 滝沢三重子先生、

数回リサイタルをボールドウィン先生とご一緒されています。

フランス歌曲の専門家として滝沢門をたたいたのですが、

「(専門は)現代ものよ」とさらりと言われました。

「現代(いま)に生きていて、

その時代のものをやらないでどうするの」、ともおっしゃられて。

その言葉どおり、リサイタルでの曲は意欲にみちたもの。

委嘱作品や世界初演をずいぶん聴かせていただきました。

ピアノ、ダルトン・ボールドウィン(世界的な歌曲の伴奏者)

との相性がよかったのか、

 

後年はよく組んでリサイタルを。

そのサントリー・ブルーローズでの会で、

新曲だったため眼鏡をかけ

楽譜を見るおつもりだったのが、

楽屋に置いたまま。

で、誰が取りに行ったかというとかのボールドウィン。

ナイトのようにうやうやしく眼鏡をささげて。

「あのボールドウィンをパシリに使うのは

 

うちの先生ぐらい(笑)」とわたしたち門下生。


ボールドウィン先生の息の長い音楽活動を

まのあたりにして、じつに刺激と充実した時間のなつかしいこと。

 

この公開レッスンの後、12月に急逝されて・・・