真山仁「玉三郎 風を得て」文藝春秋 2025 | 「月球儀」&「芭蕉座」  俳句を書くメゾソプラノ山本 掌のブログ

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第四句集『月球儀』
「月球儀」俳句を支柱とした山本 掌の個人誌。

「芭蕉座」は芭蕉「おくのほそ道」を舞台作品とする
うた・語り・作曲・ピアノのユニット。
    



俳句を金子兜太に師事。「海程」同人・現代俳句協会会員。

 

 

 

 

 

真山 仁『玉三郎の「風を得て』文藝春秋 2025

 

 

あの玉三郎の生い立ちを小説にした「秘すれば花」の第一部、

 

30年余のおりおりに玉三郎が語ったことばを記した

 

「その風(ふう)を得て」。

 

含蓄のふかい玉三郎のことばが響いてくる。

 

「演じるとは他人になることですが、自分を消すという意味で、

 

その瞬間、制御されている魂から、特化した想念が飛び出して、

 

一つの役柄になる」

 

「演じるに必要不可欠な要素があります。それは『何か』の存在」

 

また、「魂を孤立させないために筋道を照らすのが<闇>」などなど

 

 

幼少期、10代の写真も掲載されて。

 

 

◆本の紹介

 

稀代の女形、五代目坂東玉三郎。
歌舞伎の家の生まれではなく、芸養子として梨園に入り、

どう修業を積んでいったのか――
その生い立ちは意外なほど知られていない。
玉三郎と30年の交遊を結ぶ、

小説家・真山仁が長年の対話を元に小説形式で描いた第一部「秘すれば花」。
そして、玉三郎が傾倒する世阿弥の『風姿花伝』にちなみながら、

玉三郎の哲学と美学の深淵に迫った第二部「その風を得て」。
現代人に大いなる知恵を示す玉三郎の言葉の数々と、

貴重な写真を収録した完全保存版。