慄き! 水野 暁「視覚の層 絵画の層」@群馬県立近代美術館 12月16日(火)まで | 「月球儀」&「芭蕉座」  俳句を書くメゾソプラノ山本 掌のブログ

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第四句集『月球儀』
「月球儀」俳句を支柱とした山本 掌の個人誌。

「芭蕉座」は芭蕉「おくのほそ道」を舞台作品とする
うた・語り・作曲・ピアノのユニット。
    



俳句を金子兜太に師事。「海程」同人・現代俳句協会会員。

 

 

 

水野 暁「視覚の層 絵画の層」

 

群馬県立近代美術館で観てきました。

 

その作品は写実ですが、写実を越え、

 

対象へ本質へ肉迫する描き込みが凄まじい。

 

 

林檎の木は白い花をつけ、青い林檎、熟れた赤い林檎、

 

熟しすぎ腐りかけた林檎も画布にある。

 

生命がもつ力、時間が凝縮されて、

 

そこに存在する。

 

そしてたとえようもなく静謐。

 

 

その頂点といえるのが画家の母を描いた作品。

 

小ぶりの母の肖像画、

 

人間の内奥にある愛・恐れ・畏れ・焦燥が

 

あざやかな紅・赤・薄紅でほとばしる。

 

さらに頭蓋がそっとセピアでささやく。

 

こんなにも激しく、あたたかく、

 

非情なほどの視線で見つめ、描く。

 

 

榛名湖(制作中)の水・光・湖面の揺らぎのやすらぎ。

 

 

こんなにも惹きつけられる、というより

 

たましいまで没入してしまう作品に逢えたおののきを抱えて。

 

 

12月16日(火)まで

 

 

◆美術館の紹介

 

 3年から4年をかけて対象と向き合い、

 

年月の経過を一枚の画面に凝縮させる作家水野暁。

 

その視覚が絵画の層となって画面に積み重なり、

 

写実を超えたリアルな存在として私たちの前に現れます。

 

  https://artexhibition.jp/exhibitions/20250810-AEJ2714990/

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

みずの