高崎兜太句会の廊下にて
「高崎兜太句会」ブログに残っている最初、かも。
この高崎兜太句会は月に1度、高崎でおこなわれている自主講座。
20人から30人くらい。
兼題が2句と自由句を1句提出しておき、当日は選句をもちよる。
いいと思う句を3句選ぶ、これはどこの句会でもあり。
なかには天・地・人あるいは特選・並選などとする会もあるよう。
この句会がユニークなのは問題句というのを1句選ぶこと。
わからない句、解釈ができない、
興味をひかれるが書きかたに問題を感じる、などなどを取り出す。
これが面白い。
今日の兼題は「道、路、路」むろん季語ではない。
すでにメンバーは選をしてきているので披講からはじめる。
交代で係りを決めやっているので手際はよい。
終わるとすぐに点の集計。即、句の合評にはいる。
この句会ではこれがひとつのメイン。
句会形式で前半をおこない、
だいたいは高得点句(敬意を表してーー高点句に秀句なしby兜太)からはじめる。
なぜこの句をとったか、は順当なことだが、
なぜとらなかったか、を聞き、句を俎上にのせてゆく。
誰が作ったかは最後に発表なので忌憚なく言い合う。
高崎のメンバーはそれぞれ活発に意見をいいあう。
まちがった読みでもGO。
句の内容によっては真っ向から反対などがあって、白熱することも。
今日のでは問題句だけ6点の句。
変節はベンジョコウロギ苦苦苦苦苦
披講のひともこの苦苦・・・を発音するのがく、く、くるしそう。
ベンジョコオロギはかまどうま、オカマコウロギともいうらしい。
ま、変節が自分であっても、他であっても、
かるい自虐があり、それを苦苦・・・が笑い、
あるいは泣いているともとれる、と。
句での遊びかたがおもしろい、と。
後半はすべての句を兜太が講評。
たっぷり時間をかける場合もあり、
そこからどんどんほかに話しが発展することもあり、
お得意の猥雑なところにも変幻自在。
兜太節サクレツ!
先生のどのような<読み>であっても、
なによりもどの句に対してもあたたかい<まなざし>があること。
兜太師は日に2000句は選句すると聞いている。
それでなお俳句に対して<好き>だと
言い続けることができる、
そのお気持ちのありように頭がさがる。
師のあとに続かねば・・・。
最後に、兜太の選んだ佳作、秀逸があって、
その句の作者が名乗る。
さあ、ここからはさらに「お茶タイム」で盛り上がる!?
師は秩父人われわれ上州人。
山ひとつのところで気質がよく似ているとやら。
もうもう、にぎやか、にぎやか。
苦苦苦の句はわたし。