川上弘美『恋ははかない、あるいは、プールの底のステーキ』講談社 2023年刊 | 「月球儀」&「芭蕉座」  俳句を書くメゾソプラノ山本 掌のブログ

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第四句集『月球儀』
「月球儀」俳句を支柱とした山本 掌の個人誌。

「芭蕉座」は芭蕉「おくのほそ道」を舞台作品とする
うた・語り・作曲・ピアノのユニット。
    



俳句を金子兜太に師事。「海程」同人・現代俳句協会会員。

 

 

 

 

 

 

 

川上弘美『恋ははかない、あるいは、プールの底のステーキ』

 

講談社 2023年刊

 

 

川上弘美のことばはとても魅力的。

 

ふわふわっとして柔軟。

 

あわあわとしているけれど、

 

ときには硬質なものに変化したり、

 

つかみきれない清冽さがあって・・・

 

 

「恋ははかない、あるいは、プールの底のステーキ」

 

このタイトルひとつでも「ええッ」!?

 

で、このプールは「腎臓のかたち」と形容される♪

 

 

17の章からなる小説はこのように紹介されて

 

<小説家のわたし、離婚と手術を経たアン、そして作詞家のカズ。


カリフォルニアのアパートメンツで子ども時代を過ごした友人たちは、


半世紀ほどの後、東京で再会した。


積み重なった時間、経験、恋の思い出。


それぞれの人生が、あらたに交わり、移ろっていく。>

 

 

そのたましいと魂が近寄ったときに

 

 

栃木にいろいろ雨のたましいもいたり

 

 

安倍完市の句がひかれるのも心憎い。