壮絶! ネトレプコの「トスカ」 2019年ミラノ・スカラ座 再掲です♪ | 「月球儀」&「芭蕉座」  俳句を書くメゾソプラノ山本 掌のブログ

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第四句集『月球儀』
「月球儀」俳句を支柱とした山本 掌の個人誌。

「芭蕉座」は芭蕉「おくのほそ道」を舞台作品とする
うた・語り・作曲・ピアノのユニット。
    



俳句を金子兜太に師事。「海程」同人・現代俳句協会会員。

 

 

 

 

 

 

 

 

アンナ・ネトレプコ「トスカ」

 

2019年12月7日、ミラノ・スカラ座の公演、

 

プレミアムシアターで再見できました♪

 

そのブログを再掲いたします。

 

 

 

 

https://www.youtube.com/watch?v=jgLQ-9C1H90

 

 

 

 

ミラノスカラ座、2019-2020シーズンの初日。

「トスカ」ネトレプコのタイトルロール。

早くもプレミアムシアターで放映されました。

舞台画像、たっぷりです。
 https://m-festival.biz/introduce/2019-2020%EF%BC%BB%E3%82%B9%E3%82%AB%E3%83%A9%E5%BA%A7%EF%BC%BD%E3%83%88%E3%82%B9%E3%82%AB


ネトレプコのドラマティコ・ソプラノのような胸声(低音から中)、

一段と声が太く重く響き、ドラマティック。

高音も出ています。

そのチェンジがちょっと断層を感じましたが・・・

トスカの嫉妬深く、その熱情が

ドラマをくっきり浮かび上がらせて。

トスカはなんといっても 第二幕、

スカルピアとの攻防は息が詰まるほどの熱演。

スカルピアのサルシはバリトンの<声>そのものが

深く悪をかもして。その演技も素晴らしい。

そんななかでのトスカのアリア「歌に生き, 愛に生き」 は

絶大なブラーヴァ。

スカルピアを殺してしまったあとのネトレプコ、

歌はないのですが、

茫然自失、これでカヴァラドッシと国外逃亡できる、

さまざまな感情・激情を表わして、じつに見事でした。

カヴァラドッシのメーリ、繊細なテノール。

スカルピアの副官スポレッタのボシ、

若手のテノールが歌うことが多いのですが、

年配の白髭というのはなるほどというキャスティング。


演出はリーベルモン。

重厚な舞台で音楽に自然なながれ。

スカラの舞台機構を存分に使い、せり上がり、回り舞台、

プロジェクション・マッピングがじつに効果的。

トスカが投身して、昇天していく舞台は初めて。

衣装はナポレオン時代より近代風。

ヒロイン、トスカ衣装はちょっと・・・

 




<出 演>
トスカ:アンナ・ネトレプコ

カヴァラドッシ:フランチェスコ・メーリ

スカルピア:ルカ・サルシ


アンジェロッティ:カルロ・チーニ
スポレッタ:カルロ・ボシ

<合 唱> ミラノ・スカラ座合唱団

<管弦楽> ミラノ・スカラ座管弦楽団

<指 揮> リッカルド・シャイー

<演 出> ダヴィデ・リーベルモル