本との<ものがたり>♪ 北村薫『不思議な時計 本の小説』新潮社 2024年刊 | 「月球儀」&「芭蕉座」  俳句を書くメゾソプラノ山本 掌のブログ

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第四句集『月球儀』
「月球儀」俳句を支柱とした山本 掌の個人誌。

「芭蕉座」は芭蕉「おくのほそ道」を舞台作品とする
うた・語り・作曲・ピアノのユニット。
    



俳句を金子兜太に師事。「海程」同人・現代俳句協会会員。

 

 

 

 

 

 

 

 

北村薫『不思議な時計 本の小説』新潮社 2024年刊

 

『水 本の小説』に続く北村薫の紡ぐ<ものがたり>

 

不思議な島

島から星へ

星からブランデー

ブランデーから授業

授業から映画

映画から手品

手品から蜂

蜂から時計

不思議な時計

 

 

この9篇の連作、タイトルからもお分りのように

 

本との出会い、次から次へと連ねられ、

 

その謎は謎を呼び、追い求めてゆくごとに広がってゆき、

 

それをたどっているうちに、

 

知らぬ間に異界へ連れてゆかれる・・・

 

そのはるけきこと。

 

 

「映画、詩歌、演劇、父との思い出。

 

萩原朔太郎『猫町』とジャン・コクトー、

 

江戸川乱歩「パノラマ島奇談」と美術館のパノラマ。

 

塚本邦雄生誕百年、

 

シェークスピア劇での松たか子、大竹しのぶの慧眼……」

 

と紹介されて。

 

 

前橋文学館がたっぷりと登場!?

 

江戸川乱歩と萩原朔太郎では「パノラマ ジオラマ グロテスク」

 

朔太郎が乱歩の土蔵を訪ねた、

 

それを孫のお二人の再現した写真から始まる図録のこと、

 

平井憲太郎(乱歩孫)×萩原朔美(朔太郎孫)のマゴマゴ対談のこと、

 

第51回朔太郎忌での北村薫×松村寿輝のトークなどなど

 

参加したイベントが目白押し♪

 

 

この題名になっている「不思議な時計」は

 

「宮さん、宮さん」と鳴る朔太郎の時計をめぐってのこと。

 

 

鍾愛の歌人「塚本邦雄の生誕百年」もうれしい。

 

 

装画・挿画は大野隆司。

 

あたたかな猫が出迎えてくれます♪