オペラ 「ルサルカ」(三幕) ドボルザーク作曲
「水の精」をヒロインとした、
「人魚姫」「ウンディーウ」のオペラ版でしょうか。
苦みの利いていますが。
演出が主張しているオペラで、
演出家のポーダは美術・衣装・振付・照明も手掛けています。
水の精、ということで、
1幕、3幕は舞台の上に本水を使い、
その水のなかで歌手は歌い、演技をする。
時には水に飛び込む!?
その水も浅いところ、深いところがあり、
どれほど歌手に負担がかかるか、観ていて息苦しいほど。
そのステージ全体の水のためか、
声がくぐもって聴こえる・・・ような
そうした中で、ルサルカの父イサエフ役のヴォドニクは
深々とした声のバス、堂々として容姿もふさわしい。
ストーリーの読み替えはなく、
「水」を表現する舞台。
2幕の宮廷のシーンの
王子・王女たちもじつに洒落たドレスで
男性は王子と同じ衣装と髪型、
女性は王女と同じ衣装と髪型で、
プロポーションも合わせているようで凝っています。
美術では巨大な両手がシンボリックな動きをして。
<出演>
ルサルカ:アニタ・ハルティク [Anita Hartig, sop]
王子:ピョートル・ブシェフスキ [Piotr Buszewski, ten]
ヴォドニク(水の精):アレクセイ・イサエフ [Aleksei Isaev, bas]
イェジババ(魔法使い):クレア・バーネット=ジョーンズ [Claire Barnett-Jones, mez]
外国の王女:ベアトリス・ユリア=モンゾン [Béatrice Uria-Monzon, sop]
<合唱> トゥールーズ・キャピトル国立合唱団
<管弦楽> トゥールーズ・キャピトル国立管弦楽団
<指揮> フランク・ベアマン [Frank Beermann]
<演出・美術・衣装・振付・照明> ステファノ・ポーダ [Stefano Poda]
収録:2022年10月14・16日 トゥールーズ・キャピトル劇場(フランス)