NHK「ブギウギ」終わりましたね。
もうひとつの「ブギウギ」、
坂東眞砂子著『ブギウギ』は角川書店 2010年刊
「BOOK」データベースには
傑作長編ヒューマン・ミステリと紹介されている。
じつに骨太!
じつに面白い!
終戦前後の日本を舞台に、ドイツ、アメリカ、ソ連の国家間の思惑に
事件に翻弄される心理学者、
そこに投げ込まれたかのような
山だしの歌好きなリツ、このふたりの主人公。
この生命力にあふれるリツが、生死をさまような体験を経て
戦後の世を<歌>で切り開いてゆく。
このリツをはじめ、アメリカ帰りの箱根の旅館の女将、
ドイツ人新聞記者オルガのなんとしたたかで、たくましいこと。
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敗戦間近、箱根に疎開中のドイツ軍潜水艦長・ネッツバントが変死した。
遺体を発見したのは、旅館に住み込みで働く安西リツ。
この事件の調査をする海軍に通訳として連れ出された法城恭輔は、
他殺の可能性を色濃く感じていた。
しかし、ドイツ軍医・シュルツェは自殺であると断言する。
不審に思い調べを進めると、
事件の背後にはナチス・ドイツの陰謀が見え隠れしていた。
一方リツは、若いドイツ人潜水艦乗組員のパウルと急接近していく。
そしてリツも、否応なくその陰謀に巻き込まれていくこととなる―。
激動する時代と、そこで力強く生きる人々を緻密な描写で描いた。
傑作長編ヒューマン・ミステリ。 (「BOOK」データベースより)
◆坂東眞砂子
昭和33(1958)年、高知県生まれ。
奈良女子大学居住学科卒業後、イタリアに2年間留学、インテリアデザインを学ぶ。
帰国後フリーライターとして働き つつ童話を発表、
57年、第7回毎日童話新人賞優秀賞を受賞。
平成6年「蛇鏡」「桃色浄土」が連続して直木賞候補に。
8年「桜雨」で第3回島清恋愛文学賞 受賞。
9年、「山妣」で第116回直木賞受賞。
14年「曼荼羅道」で第15回柴田錬三郎賞を受賞