月の雫のような言の葉たち 川野芽生『月面文字翻刻一例』2022年刊 書肆侃侃房 | 「月球儀」&「芭蕉座」  俳句を書くメゾソプラノ山本 掌のブログ

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第四句集『月球儀』
「月球儀」俳句を支柱とした山本 掌の個人誌。

「芭蕉座」は芭蕉「おくのほそ道」を舞台作品とする
うた・語り・作曲・ピアノのユニット。
    



俳句を金子兜太に師事。「海程」同人・現代俳句協会会員。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

川野芽生『月面文字翻刻一例』2022年刊 書肆侃侃房

 

 

鮮烈な短歌で注目の川野芽生(めぐみ)掌篇小説。

 

 

2013年~2017年に書かれた作品51篇、

 

散文詩というか、幻想掌篇というか、

 

その作品世界は端正な言の葉で、

 

ー月の雫を凝ったようー

 

紡がれている。

 

 

 

蟲科病院/天屍節

 

月の鱗粉/水死/月の夜に/闇の夜に/廃世

 

月よりもやすらかに/闇の夜に貴方は/やわらかい兄/遠き庭より 他

 

 

 

 

◆川野芽生(かわのめぐみ)

 

一九九一年神奈川県生まれ。第二十九回歌壇賞受賞。

第一歌集『Lilith』(書肆侃侃房、二〇二〇年)。

小説集に『無垢なる花たちのためのユートピア』(東京創元社、二〇二二年)、

『月面文字翻刻一例』(書肆侃侃房、二〇二二年)、

『奇病庭園』(文藝春秋、二〇二三年)がある。