盆景
萩原朔太郎
春夏すぎて手は琥珀、
瞳(め)は水盤にぬれ、
石はらんすゐ、
いちいちに愁ひをくんず、
みよ山水のふかまに、
ほそき滝ながれ、
滝ながれ、
ひややかに魚介はしづむ。
詩集 『月に吠える』より
朔太郎、<盆景>をお好きだったのでしょうか?
盆景とは、『日本書紀』に記述があって、
なんと1400年の歴史を持ち、
お盆の中に自然の景色や名所を立体的に
再現した伝統技術作品。