関容子『名優が語る演技と人生』文春新書 2023年刊
あの聞書きの名手の新刊です!
全8幕、
もうかつてない豪華な、
そして絶妙の組み合わせでの対談。
仲代達矢×岩下志麻「もう一度、二人で恋愛を」
松本白鸚×鳳蘭「悲しみを希望に、苦しみを勇気に」
柄本明×白石加代子「小劇場で笑った思い出」
小日向文世×渡辺えり「女の激しさ、男の優しさ」
野村萬斎×麻実れい「美と品格を求めて」
小林薫×吉行和子「久世さんの笑い声」
西島秀俊×梶芽衣子「悩んで笑って真剣に」
桐竹勘十郎×寺島しのぶ「古典芸能の未来のために」
各幕のプロローグというか、
関さんの口上があって、
その簡潔でいて、要を得た文での
おふたりのご紹介、
対談への期待はいよいよ高まります。
この名優たちの対談は
関さんの企画によって実現したもの、とのこと。
「野村萬斎×麻美れい」における
「オイディプス」ギリシャでの上演、
三島由紀夫「サド侯爵夫人」の萬斎演出や
麻美のサン・フォン伯爵夫人について、印象深い。
各幕はどうぞ、このご本を手に取って、
お読みくださいませ。
そうそう、各対談のあとに
<注>がありますが、
これがとても詳細で、
本文と合わせると日本の戦後の演劇史が
浮かび上がってくるよう。