ソプラノひとり プーランクのオペラ『声』  | 「月球儀」&「芭蕉座」  俳句を書くメゾソプラノ山本 掌のブログ

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第四句集『月球儀』
「月球儀」俳句を支柱とした山本 掌の個人誌。

「芭蕉座」は芭蕉「おくのほそ道」を舞台作品とする
うた・語り・作曲・ピアノのユニット。
    



俳句を金子兜太に師事。「海程」同人・現代俳句協会会員。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

プーランク:オペラ『人間の声』

フランシス・プーランク作曲、初演は1959年。

 

 

ひとりのソプラノだけが登場し、歌い演ずる異色のオペラ作品。

 

脚本はプーランクの友人、ジャン・コクトーの戯曲から。

 

 

ひとりの女性が、別れた恋人との最後の会話。

 

ふたりで過ごした5年の歳月、

 

その甘美、

 

その苦しみ、

 

自殺をも試みた

 

別れていても残る恋情。

 

電話・受話器の向こうにいるかつての恋人に向かって

 

時にささやき、

 

時に絶叫し、

 

ひたすら切々と心情を語り、歌う。

 

 

主人公「彼女 elle」のダニエル・ドゥ・ニースが素晴らしい!

 

刻一刻と変わる思いの表情の切なさ、

 

声のコントロール、

 

ほぼディアローグのような歌唱がのみごとなこと。

 

最後の「愛している」の絶望が胸に突き刺さる。

 

 

映像作品ならではのきめの細かい

 

見ごたえのあるオペラになって。

 

映像はパリで撮影された、とか。

 

 

アントニオ・パッパーノの指揮、

 

英国ロイヤル・オペラ・ハウス管弦楽団

 

ロンドンで撮影。2021年制作

 

 

 

 

 

プーランク Poulenc「人間の声 La voix humaine」

 

ジャン・コクトー画

 

 

 

◆プーランク:モノオペラ「人間の声」

 

脚本:ジャン・コクトー


ダニエル・ドゥ・ニース(彼女)


アントニオ・パッパーノ指揮 

 

英国ロイヤル・オペラ・ハウス管弦楽団


監督:ジェームズ・ケント


製作:2022年 ロンドン(管弦楽)、パリ(声、映像)


2022年11月 NHK BSP