昨日の兜太 <海程「東京例会」10月> 2015年のことでしたか | 「月球儀」&「芭蕉座」  俳句を書くメゾソプラノ山本 掌のブログ

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第四句集『月球儀』
「月球儀」俳句を支柱とした山本 掌の個人誌。

「芭蕉座」は芭蕉「おくのほそ道」を舞台作品とする
うた・語り・作曲・ピアノのユニット。
    



俳句を金子兜太に師事。「海程」同人・現代俳句協会会員。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

金子兜太主宰「海程」の東京例会、

 

参加したときのブログです。

 

もう7年前ですか・・・

 

 

 

◆ひさびさに所属している「海程」東京例会に出席。


この日はニューヨーク、


福岡から出席する海程人もいて活気に満ちて。



句はすっかり秋模様になって。

 



 和紙明かりのよう綿虫とすれちがう

 

最高点句。


「綿虫とすれちがう」ことが「和紙明かりのよう」。


「ほの明かり」、たるいリズム感が句柄にあう。


兜太評:心情をある映像であらわす。



 
 りりりりり真白き露の玉よ祖母

「真白き露の玉」である<祖母>、という喩が美しく、


「りりりりり」という擬音語が「露の玉」、をいい、


句全体の通奏低音ともなってひびく。



兜太評:言い切りで結んだのが良い。


(うちの婆さんは、こんな人じゃなく、意地が悪かったなぁ)

 
宙にデブリ地に難民の玩具



高点で合評が沸騰した句。


「デブリ」とは


1《壊れたり崩れたりして散らばった破片や残骸の 意》


山地で崩落し堆積した岩屑や雪塊、

 

鉱山から出る廃石(ずり)などをいう



2《debrisはフランス語で破片の意》地球の周囲に浮遊する、


不用となった人工物。役目を終えた人工衛星や、


打ち上げに使用したロケットの残骸など。宇宙ごみ。宇宙デブリ。


兜太先生による句の講評が終わって、


作者の名が公表され、句会は終了。




金子兜太の俳句

   被爆福島狐花捨子花咲くよ