田中恭吉「冬の夕」
萩原朔太郎『月に吠える』
詩画集といっていいほど、
画がふんだんに載っています。
朔太郎の意思で田中恭吉に依頼、
恭吉はこの詩集の刊行前に病没。
親友の恩地孝四郎により詩集を完成へ。
恩地の版画は3葉掲載されています。
田中恭吉の「冬の夕」の右ページに置かれたのが
「卵」です。
卵
いと高き梢にありて、
ちひさなる卵ら光り、
あふげば鳥の巣は光り、
いまはや罪びとの祈るときなる。