「アジアの身体を体験する 狂言&京劇のワークショップ」@多摩美 10年前でしたか | 「月球儀」&「芭蕉座」  俳句を書くメゾソプラノ山本 掌のブログ

「月球儀」&「芭蕉座」  俳句を書くメゾソプラノ山本 掌のブログ

第四句集『月球儀』
「月球儀」俳句を支柱とした山本 掌の個人誌。

「芭蕉座」は芭蕉「おくのほそ道」を舞台作品とする
うた・語り・作曲・ピアノのユニット。
    



俳句を金子兜太に師事。「海程」同人・現代俳句協会会員。

 

 

 

 

 

大蔵流の山本則俊

 

 

 

 

もう10年前、ひと昔です(笑)が、

 

「狂言と京劇を体験しよう アジアの身体」


というワークショップに参加しました。

 

多摩美術大学の集中講義のひとつ。

 

 


講師には大蔵流の山本則俊(人間国宝)氏と

日本と中国で活躍されている京劇の殷秋瑞氏。

 


社会人枠があって、この時は3人。

現役学生10名といっしょ!?で、単位がでる授業とか。

3回の講義&実技、

 

3回目にはなんと試演会!?

 

こんなメニューでした。

 

 

 

 

第1回 狂言入門―狂言の話、座ると歩く、声と台本


まず「狂言」についての講座。
猿楽から能・狂言へ。
およそ650年続いている。
現在上演される演目は200。

さっそく、動きに。

●立つ 

背筋を伸ばし、軽くひざをおり、
手を脚のつけねに沿い、指をそろえてかまえる。


●歩く
 
立つの姿勢を移動していく感じで、
左足から歩き出す。
身体がゆれないように。

あしのうらは床を「すり足」で進み、
かかとをつけ足の指先を上にしてから、着地。
他にも方向転換などの足運び。


●座る

正座。足の裏をかさねる。


●座る→立つ

立ち上がるまず爪先立ち、
左足は床に平行、右膝を床に着け、
姿勢をそのまま(前に傾けたりしない)で、立ち上がる。

これは大腿筋の前側にきました。

これらをくりかえし、繰り返えし。




●謡&舞

「盃」

謡のことばを書いたコピーがわたされ、
一節づつ、先生のあとをつけうたう。

紙に譜面がない、というのも五線でドレミでやってきたので、
軽くカルチャーショック。

口伝えでうたう時も、
口ではその音を出しつつ、
頭の中で、
ここは何度上に行った、
あるいは下がった。
ここは音を「ずりあげ」ながら、
このことばは2拍のばす、
そこは子音と母音いっしょにして、
あとで母音をいいなおしながら、3拍、
などと変換・翻訳しながら<声>にして。

(西洋音楽をやっているためか、

そんな操作・作業が必要だったりして・・・)


まず扇の扱い方から始め、
舞も一節ごとに、
先生を見ながら動きを稽古。



● 「いろは」

各々の受講生にどの「狂言」をやるか決め、
一節づつ、一回声に出し、読む。

他の演目は「しびり」、「花争」、「蟹山伏」。


以上、3時間の講座。
(じつに盛りたくさん!? ふぅ・・・)