オペラ「エレクトラ」、エレクトラの狂気! ハンブルグ国立歌劇場 2021年 @BSプレミアム | 「月球儀」&「芭蕉座」  俳句を書くメゾソプラノ山本 掌のブログ

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第四句集『月球儀』
「月球儀」俳句を支柱とした山本 掌の個人誌。

「芭蕉座」は芭蕉「おくのほそ道」を舞台作品とする
うた・語り・作曲・ピアノのユニット。
    



俳句を金子兜太に師事。「海程」同人・現代俳句協会会員。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2021年のハンブルク国立歌劇場、

 

R.シュトラウスの作品「エレクトラ Elektra」

 

D.チェルニャコフの演出




 


公式トレーラー


 

 

原作はギリシャ悲劇ですが、

 

                      近現代に置き換えられています。

 

             

舞台は大邸宅の部屋となって、

 

   趣のある家具調度を置かれています。

 

衣装も現代風。

 

 

                        この「エレクトラ」、

 

                音楽の流れにそって演出されている、と観ていたら、

 

               ラストがまったく違っていて、茫然。

 

               

             ≪父親を殺され、夫殺しの母親と愛人に対する復讐劇≫が、

 

              エレクトラは復讐のなった喜びのあまり、踊り死すのですが、

 

弟オレストはさらに母、愛人、最後は妹まで殺害して

 

さながら家族への殺戮劇!?

 

 

         ◆舞台写真 たっぷり載っています

新作オペラFLASH 2021/2022[ハンブルク州立オペラ]エレクトラ | 月刊音楽祭 (m-festival.biz)

             

 


エレクトラのストゥンディーテが素晴らしい!

 

このたいへんな難曲の歌唱の見事さ、なんといったらいいか。

 

母クリテムネストラへの怒り、憎悪、父への愛をにじませ、

 

その狂気、繊細な感情表現、

 

その緊張感はすざまじいものがあります。

 

 

母クルタイネストラのウルマーナとの対峙、対決は

 

火花が散るほど切迫感がただならない場で、

 

もう歌唱、演技を越えて、<ドラマ>となっていました。

 

 

この二人の狂気にはざまに常識的な妹クリソテミスのがいる。

 

ホロウェイが歌って。


弟オレストはヴァサル。

 

血が通っていないのでは思えるほど、抑えにおさえて歌う。

 

 

指揮はケント・ナガノ。


 




【出演】
  エレクトラ:アウシュリネ・ストゥンディーテ 


  クリテムネストラ:ヴィオレッタ・ウルマーナ 


  クリソテミス:ジェニファー・ホロウェイ 


  エギスト:ジョン・ダザック 


  オレスト:ラウリ・ヴァサル 



【合唱】ハンブルク国立歌劇場合唱団


【管弦楽】ハンブルク国立歌劇場管弦楽団

 


【指揮】ケント・ナガノ 


【演出】ドミトリー・チェルニアコフ 

収録:2021年12月11日 ハンブルク国立歌劇場(ドイツ)