ブレゲンツ音楽祭2019
オペラ「リゴレット」録画で観ました。
なんという巨大なステージ!
このピエロ、クレーンで動かしますが
顔や手と出演者を比べてみてください。
この舞台ではサーカス団への読み替えになっています。
それを象徴するのは巨大なピエロ。
この舞台装置がじつに巧みに動き、
顔も眼も表情豊か、
手もこまやか。
眼球がえぐられ、鼻がそがれ、
どんどんと崩れてゆく・・・
リゴレット本人を象徴しているよう。
この美術・装置がなにしろ圧巻。
この巨大なステージ、
合唱やパフォーマーもじつにカラフルな衣装で、
宙に浮き、水に飛び込む。
アクションなども、すべてが派手。
その背景の夕焼けから夜への移行、
なんて美しいでしょう。
ジルダはM・プティ。
あのアリア「カーロ・ノーメ」を
気球から身を乗り出し、コロラトゥーラを歌う!?
アリアが終わると宙吊る移動。
オペラ歌手もここまで身を張るの(⁉)。
リゴレットはV.ストヤノフ。
ピエロです。顔も白塗り。
演技と歌唱の表現力がすばらしく、
この大掛かりな舞台で、
<ドラマ>を立ち上がらせました。
マントヴァ公爵はS.コステロ。
猛獣使い。あざやかな赤とピンクの衣装。
第三幕アリア 「女心の歌」で、
伸びやかなテノールを聴かせました。
スパラフチレはM.シェベシュチェーン。
不気味な骸骨の衣装、その演技。
そうそう、あの嵐の場では本水が滝のように降って。
ブレゲンツの夏の夜のオペラを楽しみました。
リゴレット:ウラディーミル・ストヤノフ
ジルダ:メリッサ・プティ
マントヴァ公爵:スティーヴン・コステロ
スパラフチーレ:ゴデミクローシュ・セベスティエン
マッダレーナ、ジョヴァンナ:カトリン・ヴンザム
コスタス・スモリギナス(モンテローネ伯爵)
ヴォルフガング・シュテファン・シュヴァイガー(マルッロ)
ラインハルト、パウル・シュヴァイネスター(ボルル)
ホルヘ・エレアザール(チェプラーノ伯爵)
レオニー・ルノー(チェプラーノ伯爵夫人)
ヒュンドゥク・キム(門番)
[演出&照明]フィリップ・シュテルツル
[装置]フィリップ・シュテルツル、ハイケ・ヴォルマー
[衣裳]カーティ・マウラー
[音響デザイン]ゲルノ・ゲーゲレ、アルウィン・ベッシュ
[ドラマトゥルギー]オラフ・A・シュミット
[指揮]エンリケ・マッツォーラ
[演奏]ウィーン交響楽団、
ブレゲンツ音楽祭合唱団、プラハ・フィルハーモニー合唱団
[ステージ演奏]ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団フォアアールベルク