鮮烈な「世の終わりのための四重奏曲」メシアン作曲 「無言館・祈りⅡ」 | 「月球儀」&「芭蕉座」  俳句を書くメゾソプラノ山本 掌のブログ

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第四句集『月球儀』
「月球儀」俳句を支柱とした山本 掌の個人誌。

「芭蕉座」は芭蕉「おくのほそ道」を舞台作品とする
うた・語り・作曲・ピアノのユニット。
    



俳句を金子兜太に師事。「海程」同人・現代俳句協会会員。

 

 

 

 

 

無言館

 

 

 

     戦没画学生の、出征直前の絵画、彫塑。

 

その重く、篤い息吹きの降り注ぐ

 

無言館で奏でる、平和への祈り。

 

 

<無言館・祈りⅡ>は

 

メシアンの「世の終わりのための四重奏曲」。

 

なんと鮮烈で、緊迫した演奏でしょうか。

 

 

      ディルク・アルトマン(クラリネット)

 

白井圭(バイオリン)

 

横坂源(チェロ)

 

岡本麻子(ピアノ)

 

 

鎮魂とは、音楽で祈りをささげる、

 

ということをまさに体現した演奏でした。

 

(2019年9月長野県上田市での4K収録)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

オリヴィエ・メシアン(1908-1992)の

 

「世の終わりのための四重奏曲」は、

 

メシアンが第二次世界大戦・1940年に

 

ドイツ軍の捕虜となり、その収容所で書いた作品。

 

 

四重奏としては変則的な

 

ヴァイオリン、チェロ、クラリネットそしてピアノとなったのは

 

                  捕虜収容所で出会った

 

クラリネット奏者アンリ・アコカ、

 

ヴァイオリン奏者ジャン・ル・ブレール、

 

そしてメシアンのピアノのために書かれたため。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 旧約聖書の「ヨハネの黙示録」第10章

 

  「わたくしは,一人の強い天使が天からくだるのを見た。

 

  かれは雲につつまれ,頭上には虹があった。

 

  顔は太陽のようであり,足は火の柱のようであった。

 

  右の足を海の上に,左足を地の上に置き,

 

  海と地の上に立ち,手を天に向ってあげて,

 

  世々限りなく生きるあの方に誓っていった。

 

  時はもはや延びることがない。

 

  そして第7の天使のらっぱの日に,神の奥義が成就される」。

 

  

        を軸とした作品になっています。

 

 

  

 

           曲は8つの楽章からできています。

 

 

1. 水晶の典礼


2. 世の終わりを告げる天使のためのヴォカリーズ


3. 鳥たちの深淵


4. 間奏曲


5. イエスの永遠性への賛歌


6. 7つのトランペットのための狂乱の踊り


7. 世の終わりを告げる天使のための虹の混乱


8. イエスの不滅性への賛歌