あの異端への誘惑者「澁澤龍彦 ドラコニア地平展」は4年前♪ @世田谷文学館 | 「月球儀」&「芭蕉座」  俳句を書くメゾソプラノ山本 掌のブログ

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第四句集『月球儀』
「月球儀」俳句を支柱とした山本 掌の個人誌。

「芭蕉座」は芭蕉「おくのほそ道」を舞台作品とする
うた・語り・作曲・ピアノのユニット。
    



俳句を金子兜太に師事。「海程」同人・現代俳句協会会員。

 

 

 

 

 

 

 

 

異端、奇書・希書、黒魔術への誘惑者、

 

澁澤龍彦の展覧会は

 

2017年のこと。

 

膨大な資料、直筆原稿や著作など、

 

見どころ満載の展示でした。

 

そのおりのブログをどうぞ。

 

 

 

「澁澤龍彦 ドラコニアの地平」展、

世田谷文学館で観る。



澁澤龍彦は仏文学者、評論、エッセイはもとより、

その典雅にして流麗な日本語訳で

どれほどの作家を知ったことか。

バタイユ、サド、ユイスマンスなど、

その毒にみちた著作の数々。

マニエリスムやシュルレアリスムの世界を披いたのも

澁澤によって。


原稿、草稿、メモなども

じつに丁重に保管され、展示されている。

小説『高丘親王航海記』の自作の地図も興味深い。

 

 

 

 

 

 



膨大な和洋の蔵書。

メルベールの関節人形や絵画やオブジェ、などなど。

 

 

ジャン・コクトーの手紙もありました。



博物誌的といえば、

南方熊楠の菌類(きのこ)、

南方の写生画と英語の原文の展示も。


12月17日(日)まで。

いらっしゃるようでしたら、

ゆったりと時間をとって、お出かけください。



◆世田谷文学館 ホームページ

フランス文学者であり、翻訳、評論、エッセー、

小説にわたる多くの作品を執筆した澁澤龍彦。

没後30年を迎える本展では、

独自の文学表現活動を「澁澤スタイル」として、

その創作と足跡をあらたな視点から総覧します。

 澁澤はサドをはじめとする異色の文学を出発点としました。

転機となったエッセー集『夢の宇宙誌』、

代表作『高丘親王航海記』など300点を超える

草稿・原稿・創作メモ類の自筆資料、愛蔵の美術品やオブジェ、

和洋の蔵書などから、表現活動の背景と博物誌的魅力に迫ります。

伸縮自在な澁澤龍彦の創作世界、

ドラコニアの領域にようこそ。 

   
◆澁澤龍彦(しぶさわ・たつひこ)
 
仏文学者、作家、批評家。

1928年東京生まれ。本名龍雄。東京大学文学部仏文科卒業。

サドの著作をはじめ、マニエリスムやシュルレアリスムのような

異色の文学や美術、思想を紹介し、

60年代以降の日本の文化・芸術に影響を与えた。

博物学的エッセーから後年の幻想的小説まで広く活躍し、

今も多くの読者を持つ。

81年に『唐草物語』で泉鏡花文学賞、

没後88年に『高丘親王航海記』で読売文学賞を受賞。

著作に『夢の宇宙誌』、『胡桃の中の世界』、『思考の紋章学』、

訳書にサド『マルキ・ド・サド選集』、ユイスマンス『さかしま』、

ジャリ『超男性』など多数。87年没、享年59歳。





 

澁澤龍彦著作(世田谷美術館Twitterよりお借りしました)