圧倒的な戦争画!「藤田嗣治、全所蔵作品展示」 藤田監督の映像作品も♪ 2015年@東京近代美術館 | 「月球儀」&「芭蕉座」  俳句を書くメゾソプラノ山本 掌のブログ

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第四句集『月球儀』
「月球儀」俳句を支柱とした山本 掌の個人誌。

「芭蕉座」は芭蕉「おくのほそ道」を舞台作品とする
うた・語り・作曲・ピアノのユニット。
    



俳句を金子兜太に師事。「海程」同人・現代俳句協会会員。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

藤田嗣治の圧倒的な「戦争画」!

 

初めて観たのは2015年のこと。

 

その折のブログです。

 

 


「藤田嗣治展」を東京国立近代美術館 MOMATで観た。

4階、3階の2フロアを使い、


所蔵する藤田嗣治の全作品25点と特別出品の1点、


計26作品が展示されている。



藤田の乳白色の裸婦や猫などは


観る機会も多々ある。



今回の展覧会では、


なんといってもアメリカから「永久貸与」され、


近代美術館所蔵となった「戦争画」が圧巻。


150点ある戦争画の修復もほぼ終わっているとか。



藤田の戦争画14点を初めて観た。


展示室全体の照明もかなりしぼられている。


室温も下がった感があって、


そのうす闇のなかの大画面に


<茶色の塊>が眼に飛び込んでくる。



それは死と生のはざま、


極限の人間の生々しい姿が

 

ドラマティックに描かれて。


圧倒され、息が苦しい。



あの戦時下でこれらの絵を観て、


人びとはどのように感じたのか。


これが「戦意高揚」に結びつくのだろうか・・・




藤田が監督をつとめた映画がギャラリー内で常時上映。


子供たちの遊びや風俗などが撮られ、


唯一残ったもの、とか。



他に藤田旧蔵の挿絵本や、


藤田の言葉を伝える当時の雑誌など。


2015年12月13日(日)まで。




◆近代美術館 ホームページ
  http://www.momat.go.jp/am/exhibition/permanent20150919/