美術家・鴻池朋子
その作品、
そのインスタレーション、
刺激的な作家です。
この展覧会は5年前、
群馬県立近代美術館で催されました。
(再掲いたします)
「鴻池朋子展 根源的暴力 vol2」を
群馬県立近代美術館で観る。
2009年オペラシティーでの大規模展
「インタートラベラー 神と遊ぶ」から5年、
昨秋、横浜で催された展示が
群馬への巡回となった。うれしい。
3・11の後まったく描くことができずにいた
鴻池(秋田生まれ)が出会ったのが牛皮だという。
群馬の森、美術館は一階から二階にかけて
吹き抜けの大空間あって、展示会場へ入る前に
作品「12人のホイト」が迎える。
牛皮のマントには狼などが描かれ、すべて背をむけ、たたずむ。
鮮烈な紅の牛皮にとうとうとながれる水・瀧、
あるいは流血か。これは「皮絵 赤い水」。
着物仕立ての作品も。
皮を繋いだテント(小屋)には影絵が廻る。
そこを抜けた大空間に<皮緞帳>が架かる。
あまりの大きさ、
その存在の圧倒的なこと。
縦6メートル、横24メートル、
さらに加筆されている、とか。
皮を縫い合わせ、
そのうえに天変地異、
臓器、が描かれ、
動物達は眠り、植物は地中から、
あるいは天空へ、根をのばす。
根源的というか、
始原の地はかのようであったか、と。
この大地の鼓動が、
自身の脈拍が、
高潮のようにおしよせてくる。
圧巻!