https:/
(公式トレーラー)
エーリヒ・ウォルフガング・コルンゴルト
(Erich Wolfgang Korngold, 1897-1957年)の
オペラ「死の都」を録画で観ました。
オペラ「死の都」はコルンゴルト23歳の作品!?
主人公パウルが、亡き妻マリーへの愛情と、
マリーに瓜二つのマリエッタへの愛欲との
あいだを彷徨う。
その姿は狂気にともいえる・・・
パウルはマリエッタと愛欲をかわしますが、
大切に秘蔵しているマリーの髪を
おもちゃにするマリエッタに激怒。
マリエッタを絞め殺す。
それが夢で、パウルは囚われていたマリーとの過去から解放される。
音楽・歌唱などにはあまやかな旋律で、すっと入ってきます。
パウルを歌ったのはカウフマン。
ほの暗い声、そのひたむきな愛情が、切々と歌れます。
最終場の死者マリーとの別れの場、もうすばらしい!
マルリス・ペーターゼンの
奔放で扇情的なマリエッタ、清楚なマリーを
歌い分け、演じ分け、圧巻でした。
カウフマンとピーターゼンの二人の白熱の歌唱と演技で
この「死の都」は稀有な舞台になったのでは、と。
指揮はペトレンコ。
大編成のオーケストラを官能的な音色を聴かせ、
劇的な音響鳴らし、オペラの幻想性を際立たせ、
その緻密な構成、それでいて歌手を十分に歌わせる。
さすがぺトレンコです!
演出はサイモンストーン。
マリエッタが自転車で登場したり、
二重唱「私に残された幸せは」で
カラオケのマイクで歌うなどはありますが、
多少時代を現代風にしていますが、
読み替えというほどではないような。
◆コルンゴルト: 歌劇《死の都》
パウル: ヨナス・カウフマン(T)
マリエッタ/マリーの幻影:マルリス・ペーターゼン(S)
フランク/フリッツ:アンジェイ・フィロンチク(Br)
ブリギッタ:ジェニファー・ジョンストン(Ms)
指揮:キリル・ペトレンコ
演出:サイモン・ストーン
バイエルン国立歌劇場合唱団
バイエルン国立歌劇場児童合唱団
バイエルン国立管弦楽団
(2019年12月1日,6日 バイエルン国立歌劇場)