圧巻、ドミンゴのゲルマン! オペラ「スペードの女王」チャイコフスキー作曲 @メトロポリタンオペラ | 「月球儀」&「芭蕉座」  俳句を書くメゾソプラノ山本 掌のブログ

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第四句集『月球儀』
「月球儀」俳句を支柱とした山本 掌の個人誌。

「芭蕉座」は芭蕉「おくのほそ道」を舞台作品とする
うた・語り・作曲・ピアノのユニット。
    



俳句を金子兜太に師事。「海程」同人・現代俳句協会会員。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

圧巻です! プラシド・ドミンゴのゲルマン。

チャイコフスキー作曲 オペラ「スペードの女王」

このオペラは2度目、通しで観ました♪


ドミンゴのロシア語での歌唱、

ホロストフスキーの初々しい姿や

貴重なドミンゴとの共演が観られました。


前奏曲が流れ、舞台に巨大な額縁が置かれる。

そこでカードを手にしたドミンゴ(ゲルマン)。

その風雪に刻み込まれたような顔、

どうしようもなくカード(賭博)に憑りつかれ、

破滅にむかう人間がくっきりと現れる。

人物の造形、その感情や心象の表現、

気迫のこもった歌唱、もうすべてが

このドミンゴを聴くためにあるような生々しいオペラ。


(この動画はドミンゴのFBからお借りしています)

  https://www.facebook.com/PlacidoDomingo/videos/183861783506535




この赤いドレスの伯爵夫人、

カードを支配できる力をもっていると信じた、

ゲルマンにショック死させられる。

ここでは霊となってその秘密を明かすのだが・・・

この老婦人を歌うのがエリザベート・セーデルストローム、

3幕ではフランスでの華やかな昔を思い出して歌う

フランス語のアリアもあって、

その確かな存在感に唸りました。









侯爵の2幕でのアリア、

フォロストフスキーの「私は愛している」切々として。

三幕のカードの場面ではあたりを圧していました。

 

 

 

 

 

 







オペラの脚本はあらあら・・・かな、なのですが、

チャイコフスキーの音楽が壮大で、なにより美しい。

 

 

 

 

 

 






ゲルギエフの指揮で、

メトロポリタンオーケストラの重く厚みをもった音が

叙情が<ロシア>を濃厚に奏でて。

分厚い、濃密なオペラを堪能しました。

 




◆「スペードの女王」
 
 指揮:ヴァレリー・ゲルギエフ


 演出:エリヤ・モシンスキー 1999年4月15日より。



  ゲルマン: プラシド・ドミンゴ (テノール)


  リーザ:ガリーナ・ゴルチャコワ(ソプラノ)


  エレツキー侯爵:ドミトリー・ホロストフスキー (バリトン)


  伯爵夫人:エリザベート・セーデルストローム、


  ポリーナ:オルガ・ボロディナ

トムスキー伯爵:ワシリー・ゲレーロ (バリトン)
  チェカリンスキー (テノール)