オペラ「ロベルト・デヴェリュー」ドニゼッティ作曲
昨年の秋にメトロポリタン歌劇場配信され、
とても感動した舞台で、
もう一度観たいと思っていました。
昨日、2度目をみることができました♪
エリザべッタ(エリザベス女王)を歌った
ソンドラ・ラドヴァノフスキーの強靭な声、
低音から高音までその響き、
これだけうたったあと3幕の
ソット・ヴォーチェのうつくしいこと。
その真に迫る演技、圧倒されました。
恋人ロベルト・デヴェリューの死刑に署名するエリザべッタ
「ロベルト・デヴェリュー」はドニゼッティ作曲。
「アンナ・ボレーナ」、「マリア・ストゥアルダ」に続く
「チューダー朝女王三部作」オペラの完結編。
ラドヴァノフスキー、この3作のヒロインを
1年の間につとめた、とのこと!?
◆予告編
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英国史上もっとも有名な女王の悲恋を
音楽化した傑作といわれています。
三部作全てを手がけるD・マクヴィカーの演出は
音楽の流れに沿ったもの。
そのドラマティックなこと!
衣装の絢爛豪華なこと!
この衣装で黒と金でまとめられた美術にたたずむと、
まるで重厚な一幅の絵画。
エリザベス女王のソプラノはS・ラドヴァノフスキー、
サラは美貌のメゾのE・ガランチャ。
もうもう、女王のラドヴァノフスキーは、
じつに激しく情熱的にエリザベッタを歌う。
その激情、
その嫉妬、
その残酷、
自身の<老い>を見つめるまなざし。
終幕で華麗に結い上げた鬘をむしり取る・・・
その心情がそくそくとが迫ってきます。
それを表現する演技、最後の狂乱の場まで、
じつみごとでコントロールされた<声>を響かせ続ける。
なんて強靭なんでしょう!
ガランチャのサラの気品のあるたたずまい、
声、演技ともいうまでもありません。
主演歌手4人歌唱がすばらしく、
劇的な緊迫感がいっそう高まってきます。
エリザベッタ女王:ソンドラ・ラドヴァノフスキー、
サラ公爵夫人:エリーナ・ガランチャ
ロベルト伯爵:マシュー・ポレンザーニ、
ノッティンガム公爵:マリウシュ・クヴィエチェン
◆あらすじ(METより 画像、お借りしました)
16世紀のロンドン。
女王エリザベス(オペラではエリザベッタ)は、
アイルランドの反乱を鎮めるために
恋人ロベルト・デヴェリューを派遣するが、
デヴェリューは命令に反して反乱軍と和解し、
反逆罪で捕らえられてしまう。
エリザベスは彼を助けようとするが、
デヴェリューは以前の恋人で、
女王の命令でノッティンガム公爵に嫁いだサラとよりを戻していた。
2人はこのままでは危険だと別れを決意するが、
恋人の心変わりを知った女王は激怒し・・・。