静謐な詩情 南城一夫 生誕120年展 @群馬県立近代美術館 展示室4 | 「月球儀」&「芭蕉座」  俳句を書くメゾソプラノ山本 掌のブログ

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第四句集『月球儀』
「月球儀」俳句を支柱とした山本 掌の個人誌。

「芭蕉座」は芭蕉「おくのほそ道」を舞台作品とする
うた・語り・作曲・ピアノのユニット。
    



俳句を金子兜太に師事。「海程」同人・現代俳句協会会員。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

画家・南城一夫、今年は生誕120年。

南城一夫(1900ー1986)、前橋に生まれ、

上野美術学校、パリ留学帰国後は終生、

故郷前橋で制作を続けました。



南城の画に出会ったのは何十年も前、

「釣り人」という小品でした。

その静寂な画面に惹きつけられて。


今回の展示は群馬県立近代美術館蔵の

油彩画、水彩、リトグラフ全27点。


代表作のひとつ「仔山羊のくる部屋」、

右にオルガンを配し、

そっと訪ねてくる仔山羊のたたずまい。

 

- 主な収蔵作品|群馬県立近代美術館 (pref.gunma.jp)

 

 

 

 

 

 

 



パリで苦闘の末、

 

自身の画をみつけたという「鯛の静物」、

この鯛の目が愛らしい。

 

- 主な収蔵作品|群馬県立近代美術館 (pref.gunma.jp)

 

 

「ひまわり」が2点。



モティーフの親しみやすさもありますが、

その詩情、

 

なにより静謐な画面が

いまこの場を、

 

時をも浄化してゆくよう。



他の展示室2に朋友・岡鹿之助のとともに

南城の「盛花」があります。

 

 

◆南城一夫1900-86(明治33-昭和61) 
 

 前橋市に生まれる。1918年、旧制前橋中学を卒業して上京、岡田三郎助の主宰する本郷絵画研究所で絵を学び、同所で岡鹿之助、伊藤廉と知り合う。20年、東京美術学校西洋画科入学。24年、岡と共に渡仏。戦争により帰国を余儀なくされる37年まで滞仏。ロジェ・ビッシェール、アンドレ・ロートなどに学ぶ。39年、中学からの友人であった横堀角次郎に勧められて春陽会に出品。翌年、会友となる。戦後の一時期、日本国際美術展や現代日本美術展などにも出品したが、春陽会を主な発表の場として活動。66年、銀座・兜屋画廊での個展、77年、銀座・松坂屋で回顧展、81年、群馬県立近代美術館での「南城一夫展」がある。前橋の借家を離れることがほとんどなく、
晩年安中に転居して死去。



2020年12月13日(日)まで