オペラ「愛の妙薬」、
もうもう、パヴァロッティの<声>、
その輝きを堪能するオペラでした。
1991年、記念碑的なメトロポリタン歌劇場公演。
パヴァロッティが登場するだけで、拍手。
ちょっとした仕草で、
字が書けないのでサインする大きなバッテン
(それもペルコーレの背中)、
「愛の妙薬」と信じてインチキ薬瓶を
たくさん首にぶらさげた姿に、クスッと笑い、
アリア「人知れぬ涙」では大喝采が、なりやまない!
どれほどMETの観客がパヴァロッティを愛していることか。
そのネモリーノのなんとも純朴な
村の青年がじつに<かわいい>。
(すでに「偉大」な体格だったのですけれど 笑)
アディーナはキャスリーン・バトル。
きれいで、ちょっと気が強くて、<まっすぐ>で。
インチキな薬売りは大時代にインチキで。
いままでに素晴らしい、
感動にふるえる舞台を観たことはありますが、
オペラでこんなに「あたたかい」と
思ったことはありませんでした。
◆オペラ「愛の妙薬」ドニゼッティ作曲
アディーナ:キャスリーン・バトル
ネモリーノ:ルチアーノ・パヴァロッティ
ベルコーレ:フアン・ポンス
ドゥルカマーラ:エンツォ・ダーラ
ジャンネッタ:コロリス・ユッカ
メトロポリタン歌劇場バレエ団・合唱団
メトロポリタン歌劇場管弦楽団
指揮:ジェイムズ・レヴァイン
演出:ジョン・コプレイ
時期:1991年11月 メトロポリタン歌劇場
パヴァロッティ「人知れぬ涙」
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