文芸編集者 長谷川郁夫さん、死去。 2020年5月1日 | 「月球儀」&「芭蕉座」  俳句を書くメゾソプラノ山本 掌のブログ

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第四句集『月球儀』
「月球儀」俳句を支柱とした山本 掌の個人誌。

「芭蕉座」は芭蕉「おくのほそ道」を舞台作品とする
うた・語り・作曲・ピアノのユニット。
    



俳句を金子兜太に師事。「海程」同人・現代俳句協会会員。

 

 

 

 

 

 

 『美酒と革嚢-第一書房・長谷川巳之吉』

 

 

 

 

文芸編集者・長谷川郁夫さんが旅立たれた。

2020年5月1日、72歳。

文芸編集者、大阪芸術大学教授。



早稲田大学在学中に、

 

あの伝説の小沢書店を創業。

30年間にわたって700点の文芸書を出版、

その重厚な企画、

精巧精微な本づくりをする

出版人として名をはせた方。



出版活動を行っていた時期から

吉田健一、堀口大學、青山二郎(単行本未刊)など、

交流のあった作家の回想・評論も様々な場で発表。

作家として、大著の評伝を書き(どの著作も5、6センチの厚さ!?)、

『美酒と革嚢-第一書房・長谷川巳之吉』(2006年刊)で

芸術選奨文部科学大臣賞、やまなし文学賞受賞

 

 

 

 

 

 

 

 



『吉田健一』(2014年刊)で大佛次郎賞受賞。

 

 

 

 

 

 



山本掌 第三句集『漆黒の翼』は

長谷川郁夫さんと造った句集。

この句集の装画は

 

アルブレヒト・デューラーの素描。
 

金子兜太先生の本も小沢書店から出版されていて、

 

長谷川さんのことも、よくご存じ。

長谷川さんの編集で句集をつくることを伝えたところ、

「あれは、いい漢(おとこ)だ!」と即答。



半年における句集制作において

「本とは」「言葉とは」など、あるいは

具体的な<造本>について

 

さまざまのことをお聞きした。

最終校正ではそれこそ1ページずつ、確認し、

校了としたことなど、昨日のよう。


ご冥福をお祈りいたします。



編集した書籍に「小川国夫全集(全14巻)」(小澤書店、1991~1995)

「田村隆一全集(全6巻)」(河出書房新社、2010~2011)などなど。