伊豫田晃一作品集「アルス・コンビナトリア」特装本 【本の紹介 7日目】 | 「月球儀」&「芭蕉座」  俳句を書くメゾソプラノ山本 掌のブログ

「月球儀」&「芭蕉座」  俳句を書くメゾソプラノ山本 掌のブログ

第四句集『月球儀』
「月球儀」俳句を支柱とした山本 掌の個人誌。

「芭蕉座」は芭蕉「おくのほそ道」を舞台作品とする
うた・語り・作曲・ピアノのユニット。
    



俳句を金子兜太に師事。「海程」同人・現代俳句協会会員。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

伊豫田晃一作品集 特装本

「アルス・コンビナトリア」。



ただならず、美しい画集です。

華麗にして、重厚。



造本の表紙は

伊豫田・オブジェ作品「Mirror:NOSCE TE IPSUM」をイメージして、

表紙に空けた円から扉絵「The Baptist」が覗く仕様。

蔦模様のなかに、画集名、作者、エディションが散りばめられ、

表紙の文字、模様は金箔。

黒地に金がじつに印象的で、彫琢されたよう。



その切り取られた円からの、

勁いまなざしの美女の貌に導かれて、作品へ。

 第Ⅰ章 鉛筆画
 第Ⅱ章 水彩画・ペン画
 第Ⅲ章 油彩画
 第Ⅳ章 クロコダイル路地
 第Ⅴ章 ヘクセン・タロット《魔女のタロット》
 第Ⅵ章 アストラーべ
 第Ⅶ章 ヴェッセル
 第Ⅷ章 初期作品・オブジェ


その精緻にして緻密な画、

卓抜な発想を、

 

圧倒的な画力で作品にし、

静謐な宇宙をかたちづくって。

一葉一葉、あかず見入って、

 

たゆたっています。

 

   

 

 

 

 

表紙

 




伊豫田晃一装画展「幻の書架」、

本来ならば、渋谷Bunkamuraで開催中展示、

文字どうり、「まぼろし」になってしまい、


こうして観ることができて、ことのほかうれしい。

 

 





 

 

 



小冊子は3冊。

その一冊に小説家・皆川博子「幻想の結合と変容」があって、

やわらかな語り口で、ご自分の小説と

伊豫田作品のありよう、

各作品へのオマージュが綴られています。

夢中夢「Pale Blue Dotの夢」の精緻な鑑賞、

柳原翔の詩「伊豫田晃一 ―あるいは夢幻の余白者に寄せて」

 

 

 

 

 

裏表紙

 




この画集に<月球儀少女>、

鉛筆画の章に載っています。

山本掌個人俳誌「月球儀」装画・タイトル、

伊豫田さんの描き下ろし作品です。