山本潔 句集『艸(そう)』 | 「月球儀」&「芭蕉座」  俳句を書くメゾソプラノ山本 掌のブログ

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第四句集『月球儀』
「月球儀」俳句を支柱とした山本 掌の個人誌。

「芭蕉座」は芭蕉「おくのほそ道」を舞台作品とする
うた・語り・作曲・ピアノのユニット。
    



俳句を金子兜太に師事。「海程」同人・現代俳句協会会員。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

句集『艸』は山本 潔さんの第一句集。

山本さんは秩父に生まれ。

その句は自然がゆたかに生きづいて。

句柄、句のことばもすっきりと自然体。

360句を収める『艸』。

 

 

装幀:奥村 靫正

 

装画:星野絢香



俳人の大木あまりさんのやわらかで丁重な序文。

その一部が帯文になって。

俳句誌「艸」を創刊し、主宰。



◆山本 潔(やまもと きよし) 


1960 年、埼玉県秩父市生まれ。
2009年、吟行グループ「ユリシーズ」に参加。
「花暦」(舘岡沙緻主宰)、

「海程」(金子兜太主宰) を経て、
2020年、「花暦」の後継誌として「艸」を創刊主宰。

俳人協会会員。

 

 

 

◆『艸』自選12句


 木洩日さへ重たき昼の牡丹かな
 白シャツや文語動詞の活用表
 行く秋やレコード盤の針の傷
 一茶忌のパンとチーズと赤ワイン
 寒牡丹香のあるやうな無きやうな
 麻衣ひと日の皺を増やしたる
 シャム猫に新米炊けてゐる匂ひ
 冷蔵庫開ければガラス壜の音
 教会の白き羽根ペン朝涼し
 花種を蒔きて夕暮迎へけり
 薬缶なき単身赴任半夏生
 ふくしまの闇なほ深く誘蛾灯