「鰯売恋曳網(いわしうりこいのひきあみ)」
中村勘九郎の猿源氏、蛍火の七之助
新春初日の舞台を録画で観ました。
三島由紀夫作の歌舞伎狂言で、
猿源氏を中村勘三郎、蛍火を中村歌右衛門で
1954年(昭和29年)に初演。
中村勘九郎と坂東玉三郎
(私はこのふたりで観ています)。
そして今回の勘九郎と七之助。
勘九郎の猿源氏、きっちりと楷書あって、
そこでくっきりとこの芝居が喜劇になっているのかも。
もうもう猿源氏の戦語りにしても、
蛍火とのじゃらじゃらしたやりとりも
ひたすら真面目に受け答えすればするほど、
猿源氏の恋人に寄せる想いが伝わって。
七之助の蛍火、あでやかで、美しく、
貫目があることか。
立女形になったなぁ、との思いしきり。
門之助の女郎屋の亭主、男女蔵の馬方、
笑也、笑三郎の遊女。
三島に観せてあげたいような舞台。
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