「天竺徳兵衛韓噺(てんじくとくべえいこくばなし)」
中村芝翫の初役を国立劇場で観てきました。
「天竺徳兵衛韓噺」は鶴屋南北の出世作。
ケレン(外連)の早替りや仕掛け物、
巨大な蝦蟇(がま)や屋体崩しなどなど
見どころたっぷり。
通し狂言での上演。
天竺徳兵衛の登場は2幕から。
天竺帰りの船頭徳兵衛仕方話、
ここで沖縄の水族館が出たり、
ハワイで芝翫に見間違えられたりと
いっきに劇場が沸いてきました。
芝翫、ちょっと貫目がまして、さすが座頭。
席が花道左で、ちょうど七三のあたり。
「裏見の七三(笑)」でしょうか。
役者の息遣い、衣装の質感までじっくり観られました。
とくに六法では、芝翫の息の<詰めはなち>
どれだけの緊張・集中をもっているか、目の当たりに。
そうそう、座頭徳一では「木琴」をたたきながら、
唄もうたって。
吉岡宗観の坂東彌十郎。
銀杏の前の中村米吉のかわゆらしいこと。
26日(土)まで。