永島靖子『冬の落暉をー俳句と日本語』(邑書林)、
永島靖子さんの四冊目の散文集。
エッセイ集『夏の光ー俳句の周辺』(書肆季節社)、
随想集『秋のひかりにー俳句の現場』(紅書房)
評論集『俳句の世界』(書肆季節社)
に続く著作。
章立ては次のよう。
第一章 「俳句時評」(「鷹」平成22年~2年間)、
第二章 「俳句随感」(折々の随想・追悼文「鷹」に連載の「遠近往来」から)、
第三章 「『鷹』編集後記(「鷹」昭和50年~55年)、
第四章に「経歴一通」(総合誌の依頼による執筆に補筆)。
この章立てでもわかるよう、
永島靖子さんは藤田湘子主催「鷹」での
編集・編集長を長年されてきた方。
句作、そして評論を書く作家。
俳句時評はほぼ十年前の執筆で、
時代の評言であるのはもとより、
現在の俳句、それをとりまく状況への提言でもあるよう。
永島俳句、そしてこの著作でも
その凛とした佇まいが清冽にひびく。
印象的な表紙の落暉はご自身撮影による写真。
装幀は閒村俊一。