関容子『日本の鶯 堀口大學聞書き』 本の紹介 | 「月球儀」&「芭蕉座」  俳句を書くメゾソプラノ山本 掌のブログ

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第四句集『月球儀』
「月球儀」俳句を支柱とした山本 掌の個人誌。

「芭蕉座」は芭蕉「おくのほそ道」を舞台作品とする
うた・語り・作曲・ピアノのユニット。
    



俳句を金子兜太に師事。「海程」同人・現代俳句協会会員。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あの画家マリー・ローランサンは

<堀口大學を「日本の鶯」と呼んで、愛した>。

その大學をして「お白洲」と言わせた、

関容子さんのこの「聞書き」。

詩人・堀口大學の姿が、

くっきりと眼前にたち現れくる。

大學のやわらかで、

エスプリのきいた口調で、語られる

終生の友・佐藤春夫、

敬愛の師の与謝野晶子、鉄幹、

コクトー、アポリネール・・・

詩のこと、詩人たちのこと、恋人のこと

どんなエロティックなことも品があって。


詩人の来し方が15回連載され、

その一回ごとに詩人と聞き手が

真剣をかわしつつ、

 

ほんのりとしてくる

その絶妙な間合い。

おりおりひかれている大學の短歌、詩。




この『日本の鶯』、

毎回手に取るたびに、

大詩人とも関容子さんとも親しくなってくるような

そんな気にさせてくれる稀有な著作ではないかしら。