「萩原朔太郎『月に吠える』を朗読する Ⅱ」 @高崎中央公民館 | 「月球儀」&「芭蕉座」  俳句を書くメゾソプラノ山本 掌のブログ

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第四句集『月球儀』
「月球儀」俳句を支柱とした山本 掌の個人誌。

「芭蕉座」は芭蕉「おくのほそ道」を舞台作品とする
うた・語り・作曲・ピアノのユニット。
    



俳句を金子兜太に師事。「海程」同人・現代俳句協会会員。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「萩原朔太郎を朗読する Ⅱ」、

詩集『月に吠える』、今年が刊行されてちょうど100年。

前橋文学館で「月に吠える」展を開催中。

 

 

 

 

 

 

 

『月に吠える』 挿画・田中恭吉「冬の夕」(前橋文学館蔵)

 

 

 

 

その『月に吠える』から、

「序」と詩を四篇を朗読した。

序は詩的散文というか、

終りなどは散文詩といってもいいか、と。

朔太郎の生々しい声が聞える。


「過去は私にとつて苦しい思ひ出である。

過去は焦燥と無為と悩める心肉との不吉な悪夢であつた。

 
月に吠える犬は、自分の影に怪しみ恐れて吠えるのである。

疾患する犬の心に、月は青白い幽霊のやうな不吉の謎である。

犬は遠吠えをする。

 
私は私自身の陰鬱な影を、

月夜の地上に釘づけしてしまひたい。

影が、永久に私のあとを追つて来ないやうに。」(序より)

 




 悲しい月夜

 山居

 干からびた犯罪

 殺人事件  



この四篇の詩を朗読。