「どこがヤバイの?朔太郎」第45回朔太郎忌が
前橋テルサで催された。
チケットは完売で、当日券に行列。
500席が満員。
第一部では「『月に吠える』とは何だったのか」を
テーマとしたシンポジウム。
出演は高橋源一郎(作家・評論家)、穂村弘(歌人)、
司会を松浦寿輝(詩人・作家・フランス文学者)。
「詩は定型(5・7・5,5・7・5・7・7)ではなく、
個々の異なるリズム、音感で書く。
スタイルのないおそろしさ」。
「その暗黒にむかっての飛躍、
暗黒を切り開いてゆく」。
「朔太郎は口語自由詩を確立したと書かれるが、
文語・定型で書くことも自由であった」
示唆に富んだ発言がつづく。
第二部では長谷川初範(萩原朔太郎役)、
林健樹(室生犀星役)、萩原朔美(北原白秋役)、
柳沢三千代(ナレーション)による
リーディングシアター「『月に吠える』を声で立ち上がらせる」。
役者それぞれの声、
息の詰め離し、
情感で朗読される<朔太郎の詩>多様さ。
しずかにしずかに白熱してゆく、舞台。
今年の朔太郎忌の幕がおりる。